オバマ大統領が、先日ヒラリークリントン率いる国務総省において
中東と北アフリカについての演説をしました。
エジプト訪問での演説以来1年弱ですが、
当時は予想できないほど民主化に向けての大きな波が押し寄せました。
ただ、政権打倒に成功したエジプトやチュニジアですら、
新しい秩序作りには四苦八苦しており、まだまだ予断を許しません。
アラブ問題といえば、イスラエルが常に争点です。
オバマ大統領は、イスラエルとパレスチナの領土問題の解決について
まずは1967年合意の線に基づくべきとの具体的な提案をしました。
イスラエルにとっては、到底納得できるものではないことは分かったうえでの
提案でしょう。
この問題を解決すべきとの認識は、関係者、当事者、いずれも争いは
ないはずです。
ただ、どこに線を引くかは、難しいでしょう。
ですが、解決をするためのスタートとして一度決めた線を提案したことは
私はとても現実的と考えます。
実際、それ以外にないと思います。
要は、解決するという意欲の問題です。
現実にパレスチナの多くの人が住んでいる以上、どこかを彼らの土地と
認めるしかありません。
2,3日前にイスラエルの人たちの世論調査の結果が発表されていましたが、
6割がオバマの提案に賛成とのことでした。
ゲイツ国防長官は、オバマ大統領は意思決定するまでに、
いろいろと意見を聞き時間をかけるが、
きちんと判断すると称賛していましたが、
オサマ・ビン・ラディンのこともそうです。
まず決断すると決めることです。
そうすれば、かならず決まるものです。
日本の政治家は、菅総理を筆頭に決断の仕方を外国に倣って
ケーススタディすべきと思います。
何もできない日本、と軽蔑されています。
現実の世界では絶対的な正解などないのです。
間違っていたら修正すればいいだけです。
そのためにも、決定の経過をきちんと認識しておくことです。
そうすれば修正もできます。
国民も納得します。