弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

シャガールとベラルーシ、猛暑から逃れる方法

2022年06月28日 | 日記

高齢になるということは、現実時間から自由になることではないかと感じている。
心、頭は、過去、現在、未来を気にすることなく、自由に往来している自分を感じるようになっている。

悪いことではない。
現在に囚われないので、自分を客観的にみることができるようだ。

シャガール独特の幻想的な絵が見えてきた。
特に美術好きでなくともシャガールの名前くらいは知っているだろう。

ベラルーシは、ウクライナ戦争の最中、ロシアとともに悪役である。
シャガールは、そのベラルーシ出身なのである(当時はロシアだった)。
ちょっと想像できないかもしれないが。

ベラルーシは、旅行したことがあった。その後、ウクライナ入りした。
今現在、世界中の注目を浴びている地域である。

チェルノブイリ原発はウクライナに所在するが、風向きの関係で被害を被ったのは、国境を越えて
ベラルーシだったとガイドから説明を受けた。
現地に行かないとわからないことである。

写真をみると、5年前の丁度今頃だったのだ。

ベラルーシはロシアと似ている。
ベラルーシはロシア正教の国である。
内部を見学したミンスクの聖霊大聖堂は歴史のあるロシア正教の教会だった。典型的だった。
イコノスタスと多くのイコンが特徴的だ。
イコン「ミンスクの聖母」が有名だ。これは複製だ。
本物は美術館かなんかに保管されているということだった。複製でも充分だった。
イコンはプリミティブだが、それだけに心に直接訴えてくるように思う。

シャガールの絵は幻想的だけれど、人物や動物は具象的である。

イコンと共通する表現方法があるように思う。

今日も猛暑だった。
シャガールを、ベラルーシュを、頭の中で旅することで、現実の世界から逃避できた。

日が完全に落ちたころ買い物に出かけた。
いつものところに東京タワーが見えなかった。
首を傾げた瞬間、節電だと悟った。

猛暑の現実は厳しい。
ウクライナとロシアの戦争の現実には目をそらしたくなる。

心と魂は、激しい現実をベラルーシ旅行の思い出を介し、シャガールの幻想的な
世界に誘ってくれた。

高齢になることは決して悪いことではない。

ところで、この「ミンスクの聖母」のイコン
1482年にキエフがモンゴル軍に襲われた際、ドニエプル川に投げ捨てられたが、
イコンは上流に運ばれミンスクに流れ着いた。
以来奇跡を起こすと信じられているという。
ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、古くから深い絆で結ばれていたのである。
奇跡がおこるといいな・・・・