馴染みの店に顔を出す。
しばらくご無沙汰の店でも「何々君、久しぶり」なんて言ってもらえると「忘れられてなかった」って安心感を感じる。
「いつもの?」なんて聞かれたりするのも嬉しいもんだ。「何々は嫌いだったはずだから抜いといた」などでもいい。ちょっと優越感に浸れたりする。
定食屋でも居酒屋でも焼き鳥屋でもいい。好みをわかってくれるから行くのか、いちいち説明しなくていいから行くのか。
自分では意識してないんだが、人に覚えられやすいみたいだ。
一度しか行ってない寿司屋で「前回、烏賊の下に紫蘇はひかないでくれって言ってたよね。だから今回紫蘇抜いといた」って言われたことがある。たった2回で常連気分。それ以来15年通ってる。
一度しか行ってないうどん屋で、一緒に行った人が「なんでオカメうどんって言うんだろう?」とか「木の葉うどんって何故?」みたいなことを疑問に思ったらしく、それを店員さんに聞いたが、その時は「ごめんなさいねぇ、ちょっと知らないわ」だった。数日後またそのうどん屋に今度は一人で行ったら、オカメうどんと木の葉うどんの名前の由来をちゃんと教えてくれた。めっちゃ嬉しかった。それ以来常連。ちなみに大阪では有名なチェーン店の一つなんだけどね。要は店員のクオリティとか店の方針ってことか?
いつも行く蕎麦屋のカレー蕎麦は麺が少なめ。多いと持ち上げにくいし汁が散りやすいからそうしてもらってる。
いつも行くラーメン屋の一つは、具抜き、汁多め。一つは元味辛口水いらないプチビール。一つはMセットちょい硬ビール小。ここはニララー油も冷蔵庫から出してくれる。
最近若い連中を馴染みにの店に連れて行くと「なんでそんな特別扱いなんですか?」などと聞かれることがある。
特別扱いじゃない。俺の好みを知ってくれてるから、そうしてくれてるだけだ。今まで何回通ってると思ってるんだ?ホットペッパーなどクーポン雑誌で新規店を渡り歩いてるようでは、絶対味わえない。初めって行ったくせにぐるなびとかに「美味しかった」とか「不味かった」などと入れてるようでは常連にはなれない。最初は最低月1回、年間通していくようになって初めて常連の入り口に立てる。
常連だからといって偉そうにできるわけではない。
行っても混んでる時は「また来るわ」って帰る。ここで偉そうに「いつも来てるんだからなんとか席を作ってくれ」なんていう奴に常連を名乗る資格はない。
一人で飲んでても混んできたらスマートに「お勘定」とか「お愛想」って言って席を空けるくらいじゃないとダメだ。いつまでもクダ巻いて飲んでるようじゃただの嫌なよく来る客に成り下がってしまう。
常連さんになるってのはそういうことだ。
そう、常連さん。
店にとってはありがたい客なんだろうが、新規の客から見たらこの常連さんが時々鬱陶しくなる。
新しい店を開拓したくて、どこに行くか決まってない時なんかは、以前から気になってた店にひょっこり入ってみたりする。
このとき雰囲気が良かったり料理が美味しかったりすると「もう一度来よう」って思う。
でもさ、このときに常連さんがはびこってるとちょっと引いちゃうのよね。
「あぁ、ここではこうするのがルールだよ」とかならまだいい。ビールのお代わりは勝手に冷蔵庫から取り出すとか、注文はそこにあるメモ用紙に書いて渡すんだとかね。親切に新入りにその店のルールを教えてくれてるんだから、これはありがたい。
嫌なのは常連さんとマスターや女将さんがずっと喋ってる店。そして常連さん同士で話が盛り上がってうるさい店。いかにも「俺たちはずっとこの店に来てるんだよ」オーラが出まくってる。こんな店に入ってしまうと「あぁ都会は孤独だなぁ」なんて無意味にストイックになってしまう。
角打ち(酒屋の一角が立ち飲みスペースになってるとこ)もなかなか敷居が高い。空いてるスペースに潜り込みたいんだが、なんか常連から場違いのように怪訝そうに扱われそうで。勇気を持って入ってみると意外とそうでもないとこが多いんだけど、見知らぬ人に平気で声をかけられるのもちょっと苦手。俺は一杯ひっかけて次に行きたいだけなんだ。そう考えると立ち飲みバルってのは敷居が低いね。誰でも気軽にって感じ。女性客も多い。でもさ、常連にはなれそうにない店ばかりなのは何故?
今日近所にある酒屋に行った。あるのは知ってたがいつも素通り。でも、なんか面白いお酒ないかなぁって入ってみた。
右手に焼酎の棚。おや?黒木商店のヤマセミがあるぞ。高千穂零も、壱岐っ娘もあるぞ。なかなか品揃えがいいなぁ。
日本酒コーナー(すべて冷蔵庫入り)を見る。爾今や秋鹿、その他レアな日本酒もあるなぁ。店員さんにいろいろ聞いてみたいなぁ。でも常連さんらしき人とずっと話してるなぁ。あ、帰りはった。また誰か入ってきた。カウンターで話し始めてる。またもや常連かぁ。繰り返すこと3回。
店員さんと話すのは諦めて帰ることに。うーん。もう2度と行かないかなぁ。
常連さん。それは店にとってもろ刃の剣。
自分も気をつけよう。
しばらくご無沙汰の店でも「何々君、久しぶり」なんて言ってもらえると「忘れられてなかった」って安心感を感じる。
「いつもの?」なんて聞かれたりするのも嬉しいもんだ。「何々は嫌いだったはずだから抜いといた」などでもいい。ちょっと優越感に浸れたりする。
定食屋でも居酒屋でも焼き鳥屋でもいい。好みをわかってくれるから行くのか、いちいち説明しなくていいから行くのか。
自分では意識してないんだが、人に覚えられやすいみたいだ。
一度しか行ってない寿司屋で「前回、烏賊の下に紫蘇はひかないでくれって言ってたよね。だから今回紫蘇抜いといた」って言われたことがある。たった2回で常連気分。それ以来15年通ってる。
一度しか行ってないうどん屋で、一緒に行った人が「なんでオカメうどんって言うんだろう?」とか「木の葉うどんって何故?」みたいなことを疑問に思ったらしく、それを店員さんに聞いたが、その時は「ごめんなさいねぇ、ちょっと知らないわ」だった。数日後またそのうどん屋に今度は一人で行ったら、オカメうどんと木の葉うどんの名前の由来をちゃんと教えてくれた。めっちゃ嬉しかった。それ以来常連。ちなみに大阪では有名なチェーン店の一つなんだけどね。要は店員のクオリティとか店の方針ってことか?
いつも行く蕎麦屋のカレー蕎麦は麺が少なめ。多いと持ち上げにくいし汁が散りやすいからそうしてもらってる。
いつも行くラーメン屋の一つは、具抜き、汁多め。一つは元味辛口水いらないプチビール。一つはMセットちょい硬ビール小。ここはニララー油も冷蔵庫から出してくれる。
最近若い連中を馴染みにの店に連れて行くと「なんでそんな特別扱いなんですか?」などと聞かれることがある。
特別扱いじゃない。俺の好みを知ってくれてるから、そうしてくれてるだけだ。今まで何回通ってると思ってるんだ?ホットペッパーなどクーポン雑誌で新規店を渡り歩いてるようでは、絶対味わえない。初めって行ったくせにぐるなびとかに「美味しかった」とか「不味かった」などと入れてるようでは常連にはなれない。最初は最低月1回、年間通していくようになって初めて常連の入り口に立てる。
常連だからといって偉そうにできるわけではない。
行っても混んでる時は「また来るわ」って帰る。ここで偉そうに「いつも来てるんだからなんとか席を作ってくれ」なんていう奴に常連を名乗る資格はない。
一人で飲んでても混んできたらスマートに「お勘定」とか「お愛想」って言って席を空けるくらいじゃないとダメだ。いつまでもクダ巻いて飲んでるようじゃただの嫌なよく来る客に成り下がってしまう。
常連さんになるってのはそういうことだ。
そう、常連さん。
店にとってはありがたい客なんだろうが、新規の客から見たらこの常連さんが時々鬱陶しくなる。
新しい店を開拓したくて、どこに行くか決まってない時なんかは、以前から気になってた店にひょっこり入ってみたりする。
このとき雰囲気が良かったり料理が美味しかったりすると「もう一度来よう」って思う。
でもさ、このときに常連さんがはびこってるとちょっと引いちゃうのよね。
「あぁ、ここではこうするのがルールだよ」とかならまだいい。ビールのお代わりは勝手に冷蔵庫から取り出すとか、注文はそこにあるメモ用紙に書いて渡すんだとかね。親切に新入りにその店のルールを教えてくれてるんだから、これはありがたい。
嫌なのは常連さんとマスターや女将さんがずっと喋ってる店。そして常連さん同士で話が盛り上がってうるさい店。いかにも「俺たちはずっとこの店に来てるんだよ」オーラが出まくってる。こんな店に入ってしまうと「あぁ都会は孤独だなぁ」なんて無意味にストイックになってしまう。
角打ち(酒屋の一角が立ち飲みスペースになってるとこ)もなかなか敷居が高い。空いてるスペースに潜り込みたいんだが、なんか常連から場違いのように怪訝そうに扱われそうで。勇気を持って入ってみると意外とそうでもないとこが多いんだけど、見知らぬ人に平気で声をかけられるのもちょっと苦手。俺は一杯ひっかけて次に行きたいだけなんだ。そう考えると立ち飲みバルってのは敷居が低いね。誰でも気軽にって感じ。女性客も多い。でもさ、常連にはなれそうにない店ばかりなのは何故?
今日近所にある酒屋に行った。あるのは知ってたがいつも素通り。でも、なんか面白いお酒ないかなぁって入ってみた。
右手に焼酎の棚。おや?黒木商店のヤマセミがあるぞ。高千穂零も、壱岐っ娘もあるぞ。なかなか品揃えがいいなぁ。
日本酒コーナー(すべて冷蔵庫入り)を見る。爾今や秋鹿、その他レアな日本酒もあるなぁ。店員さんにいろいろ聞いてみたいなぁ。でも常連さんらしき人とずっと話してるなぁ。あ、帰りはった。また誰か入ってきた。カウンターで話し始めてる。またもや常連かぁ。繰り返すこと3回。
店員さんと話すのは諦めて帰ることに。うーん。もう2度と行かないかなぁ。
常連さん。それは店にとってもろ刃の剣。
自分も気をつけよう。