GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

うまい蕎麦が食いたくて

2016-02-14 00:02:52 | BOOK/COMICS
美味しんぼというマンガで中松警部というキャラクターがいる。
この中松警部、連載開始直後から登場してるキャラで主人公の山岡とも意気投合して仲が良く、かなりレギュラー出演してる。体もごつくヤクザと間違われるほどの風貌の鬼警部だが美味しいもの、特に蕎麦には目がない。やたら蕎麦を食べるシーンが多い。っていうより蕎麦食いのキャラ設定だから仕方がないんだが。この人が食べる蕎麦がめっちゃ美味そうで、読むと蕎麦が食べたくなる。連載当初の屋台の蕎麦とツユの関係の回、蕎麦の香りや質の落ちる真夏に、ザル蕎麦50枚を食わされそうになるが、出てきた蕎麦が実はタスマニア産の新そばを使ったってわかった時のの食べっぷりは見事。60枚食べてた、

大阪は粉もん文化。麺といえばうどんで、蕎麦屋は数えるほどだ。
蕎麦は藪や更科など、やはり東京、お江戸文化だね。蕎麦の美味しい店も多いもの。かけうどんで真っ黒のツユに浸ってると躊躇してしまうが、ザル蕎麦とか盛りのツユなら濃ければ濃いほど美味しい。蕎麦湯も美味しい。残念ながら大阪にはそば湯まで美味しいお店は数えるほどしかない。(って俺が知らないだけで結構あるのかもしれないがね)

実は蕎麦屋の発祥は大阪だという説がある。韓国のウリジナルみたいに負け惜しみとか根拠のない発祥伝説じゃないよ。
大阪城築城の際、全国から石や木材、瓦なんかの建築資材が集まり、砂利とか砂の置き場は「砂場」と呼ばれとったらしい。築城にはもちろん大工や人夫も多数集められる。そうなると食わなあかんからその周りには飯場なんかがいっぱいできる。この砂場のあたりに津国屋と和泉屋って麺屋があったのは絵でも文献でも残ってる。(石碑もある)
今も東京の蕎麦の名門、砂場の暖簾に「大阪屋砂場」って染め抜かれてるのはこの由来らしい。

江戸城築城の際にも多くの人夫が江戸に移り住んだんだろうね。で、同じように蕎麦屋とかが普及してったんだろうね。うどんは小麦粉から作るけど当時小麦粉ってそんなに簡単に手に入らなかっただろう?北海道とかはまだ未開拓だし、以前はメリケン粉って呼んでたくらいだから舶来ものだったんだろう。その点蕎麦は寒冷地や痩せた土地でも栽培育成が可能だ。だから蕎麦のほうが普及したんじゃないかなぁ。値段も安かっただろうしね。

さて、その蕎麦がどうしても食べたくなる時がある。やはり漫画が危険だ。
美味しんぼで中松警部が啜ってたり、酒のほそ道で宗達が蕎麦をたぐってるのを読んだ時、そしてそばもんで八代がそばを打ってるのを見てしまった時。そして雑誌の蕎麦特集を読んでしまった時。

昨晩danchuの蕎麦特集号を読んでしまったので、今日はずっと頭が蕎麦モード。だけど大阪の美味しい蕎麦屋は限られてる。行動予定と店の位置を照らし合わせるが、どうも噛み合わない。
そうだ新規開拓すればいいんだ。

昼さがり。ミナミに用事があったので、堺筋線の日本橋で降りる。そのまま難波方面へ。雨が降ってるけど相変わらず中国人多いなぁ。
千日前あたり。カントン語と台湾語と韓国語しか聞こえない。金龍も神座も人が溢れてるが日本人は皆無。法善寺横丁もダメだこりゃ。
心斎橋商店街に入る。もうなんじゃこりゃ。雨で路地に座りこめないからか全部アーケードの中に収まってるって感じ。右も左も前も後ろも中国台湾韓国人。日本人はどこだ?日本語はどこだ?

って蕎麦屋を全然見つけられんかった。日本橋から難波、心斎橋、表通りだけじゃなく結構裏通りも歩いたんだけどなぁ。ラーメン屋は嫌になる程あったが、蕎麦屋は全然。
うまい蕎麦屋は美味しそうな出汁の匂い漂わせてるから通ればわかるんだけどなぁ。
諦めてミナミでの用事を済まして難波から御堂筋線に乗る。梅田で探そう。
って電車はアジア外国人ばかり。心斎橋でも本町でも淀屋橋でも乗ってくるのはアジア人。土曜日のミナミはアジア観光客に占領されてるのか?なぜこいつらは当然のように座ろうとする?慣れてるのなら構わないが、ひっきりなしに立って路線図とガイドブックを照らし合わせるなら、立っててくれないか?若い女子大生風の韓国人が一番駄目だな。座るのが当たり前の権利と思ってるのか、一昔のおばちゃんのように無理矢理座ってる。中国人のガキも駄目。親が荷物抱えて立ってるのに平気で手ぶらで元気のあるお前がなぜ座る?

梅田で降りるのをやめにして中津で降りよう。って急に閃いた。あの店があったじゃないか。今日は開いてるのか?まぁいいや、降りて行ってみよう。
改札口でもたついてる親子連れ。自動改札機に切符入れるのか探すのかどくのか、頼むからはっきりしてくれ。どうせ声聞かなくてもわかるよ。中国人観光客でしょ。ピギーバックの種類で最近は見分けられるようになったよ。

開いてたよ。しかも間の時間だから空いてたよ。いつもの鴨南蛮。ビールは小瓶ね。灰皿勝手に取るよ。あっTVつけなくていいよ。新聞読むし。
都会の喧騒を忘れるひと時。蕎麦屋はこうありたいね。



さて、また梅田の街で韓国語と中国語にうんざりしながら駅まで頑張って歩こう。