GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

おそ松さんで考えさせられる新参者とルール

2016-02-25 06:33:00 | MUSIC/TV/MOVIE
昔はオタクとかマニアってひっそりと自分だけで楽しむとか、同じジャンルの同類見つけてこっそり白熱議論してたりしてたけど、今じゃ結構オープンだよね。
そのせいか新参者も増えてるみたい。
新参者は今までのルールを平気で無視する。
電車オタク、通称鉄男、鉄子。撮り鉄の新参者は平気で入っちゃいけないところから撮ったり、邪魔だからって標識や杭を抜いたり。鉄道備品盗んだり。
ジャニオタでもそれぞれのグループにルールがあるんだけど、新参者は守らない。
それと同じで、アニメオタクも、自分の好きなアニメのことを悪く言う記事やブログ、twitterを見つけたりしたら攻撃、炎上。

どうもおそ松さんからのアニメ新参者は結構タチが悪い。

実際に俺が出会った話。その1。
行きつけの本屋でもめてる女の子と店員。女の子は「PASHU」の今月号を探してるみたい。おそ松さんのクリアアイルが付録で付いてた号だ。すでに売り切れで無いし、問屋にも無いから入荷もしないって店員が言ってるのに、理解できないみたい。他の書店で店頭にあれば買えるから探してみたら?って店員が言っても理解できてない。他の本屋をどうやら知らないみたいだ。アニメイトとかに行ったこともない子なんだろう。

それより以前に、本屋はコミックスや文庫なら在庫がなくなれば問屋に追加注文するが、雑誌みたいに発行部数が決まってるものは(コミックスや文庫でも増刷されないものは)問屋にも出版社にもない場合が多く、追加入荷はできない。アニメ雑誌を今まで買ってた人なら、こんなことは誰でも知ってるはずなのにね。

その2。
これも行きつけの本屋での話。カウンター越しに揉めてる。どうも次号のアニメージュかPASHUかを予約しに来たみたいだが、その本屋での予約はもう予定数に達して打ち切ったと説明してる。女の子はどうもそれが理解できなくて「なんで発売前に予約を入れに来たのに入れてくれないんだ」って怒ってる。

どうも本屋によって割り当て入荷数が決まってることがわかってないみたい。雑誌などは本来問屋が勝手に本屋の割り当て数を決めて、勝手に入荷納品するシステムだ。
ただし今回みたいに人気のあるものは、最初から出版社も増刷する。そして問屋は自社の入荷予定数に対し、割り当て数を決め、本屋はその割り当て数分の予約を先着順で受ける。

そんなことも知らないのに、その子が怒って出て行く時の捨ぜりふ。「アニメオタクだからってナメてるだろ」って。
あれ?これと同じようなシチュエーションがどこかのツイッターに載ってたなぁ。パクリ?
俺がよく行くその本屋は、梅田や難波に負けないくらい結構マニアックな品揃えの本屋なんだけどね。カゲロウデイズ関連本が20種類くらい並んでたりするんだけどね。アニメージュもアニメディアもPASHUもDファンタジーも平積みで売ってるアニメ関連にかなり強い店なんだけどね。少なくともアニメオタクをナメてはいないよ。

amazonとかネットで買い慣れてる人が増えてるせいもあるんだろうが、本屋の在庫注文システムを知らないオタクが増えた。
毎月どころか毎日発刊される膨大な数の本やコミック、雑誌。その注文を本屋がわざわざ入れてたら毎日とんでもない作業だ。問屋任せの納品、期限内の返品システム。販売数や返品からの次回の納品も問屋が決めてる。

最近はこういった業界ルールを知らないのに、オタクを名乗る人がいる。
いちびってるのか自分を大きく見せたいのか、知ったかぶりや薄っぺらい専門知識を振りかざしてクレーム入れる人もいる。

最近はネットでの注文、特に生産地やメーカーからの直販で家に届くってシステムが主流になってきてるからか、物流のシステムさえ知らない人が増えた。
コンビニで弁当やおにぎりが売れたらすぐ追加発注されてたなに在庫があるのは店員が電話してるんじゃなく、POSシステムのおかげ。だからコンビニによって
品揃えが違うのは仕方ないんだけど、たまに「なぜここには●●が置いてないんだ。どこどこには置いてあるのに」って怒ってるやつをたまに見かけると笑ってしまう。

商品は基本的に
1,生産者(メーカー、農家、畜産、漁師など)
2,大卸(大問屋、農協や漁協なども含む)
3,仲卸(問屋など含む)
4,小売店(スーパー、店舗、飲食店など)
5,消費者
って流れだ。

スーパーにいつも食材や商品がたんまり充実してるのも、このシステムのおかげだ。2,や3,の卸や問屋が厳しい目で見てるから、品質も安定してる。
でも最近は4,の大型スーパーやチェーン飲食店が1,の生産者と直接契約して、大量生産、大量納品による値下げ、コスト削減をしてる。
ネット販売とかは1,の生産者や2,や3,の卸や問屋から4,の小売店を介さず5,の消費者が購入できるシステム。早いしお店で買うより安かったりする。
そのせいで、どんどん小さな小売店が潰れていってる。シャッター商店街は消費者のせいでもある。

お酒とかの納品はちょっと違うけど、こだわる酒屋や飲食店は大手問屋を介せず、直接小さな酒蔵と契約を結んで納品してるとこもある。酒蔵も気に入らなければ絶対売らないし、気に入れば絶対数だけはその店の分を確保する。焼酎の魔王や日本酒の獺祭とかがどこの店でも常に在庫があったり取り寄せれるわけじゃないのはこのせいだ。
前述の本の納品システムとか、その業界独特な流通システムは、専門業者やその業界人しか知らなくても当たり前なんだが、マニアとかオタクはせめてそのあたりは押さえておいてほしい。

鉄道オタクのルールを破る、立ち入り禁止の場所からの撮影や、鉄道備品の盗難などする新参者。
アイドルそれぞれにルールがあるのに破る新参者。
一番ひどいのはコレクターのルールを破る、自分さえ良ければ他のファンやマニアのことは考えない新参者。
ファミマでおそ松さんのフェアがあった。対象商品を二つ買うとおそ松さんクリアファイル(全6種)のうちの1枚がもらえるフェア。
新参者がやると思ったよ。案の定一人のファイルだけをごそっと全部ゲットした奴がいる。いくらそいつが推しでも全部ゲットはないだろう。転売する気か?残りは5人だ。全種類コンプリートしたい奴はがっかりだ。店もこれされたらフェアはもう失敗だ。
以前、スタバの限定品欲しさに長蛇の列ができたが、先頭の何人かがごそっと全部買ってしまったので、ほとんどの人が買えなかったことがあった。
数量限定品は敢えて書かなくても、一人の購入数は数個までって暗黙のルールがあるのにね。最近は自分だけが良ければ他の人はどうでもいいって、自分勝手な奴が増えた。特に新参者にね。

まぁ骨董でも絵画でも、レアな商品は高額になるしコレクターはなんとしてでもゲットしたいのはわかる。それがアニメのフィギュアでも限定品でも一緒だ。少なくともそこにはルールが存在する。
特に転売目的で大量購入ってのはやめてもらいたい。おかげでジャニーズを始め人気バンドのコンサートチケットは、購入者はおろか同伴者の名前まで明記しなければ買えなくなったし会場にも入れないようになりつつある。これじゃぁ、「●●のコンサートチケットが2枚あるんだけど一緒に行かない?」ってデートに誘うなんてこともできなくなってしまう。チケット申し込みの時点で「もし、チケット取れたら行かない?」って誘い方しかできなくなるな。

どんどん時代は進んでいって、今までのルール(特に暗黙のルール)が通用しなくなり、変化や進化するのは仕方がないのかもしれない。
会社や学校のルールが守れない人が増えた。先輩から営業や書類のルール指導を受けたりするのが苦痛って人も多いらしい。家庭でも挨拶や礼儀作法のしつけはおろか、家庭のルールが無い、教えられない、って親が増えてる。もちろん社会のルールなんて守れない。マニュアルや規則で縛らないといけないのかね。まぁそれでも守らない、守れないやつどんどん増殖中だ。恋人に私のトリセツ(取扱説明書)がどうたらって歌が流行ってたりするのもわかる気がする。

どんだけ自由人やねん。誰だって社会のルールに縛られるのは嫌だけどさ。特にゆとり教育世代は自由人よね。
あっ、だからか、おそ松さんがブームなのは。

おそ松さんが面白い

2016-02-25 04:23:43 | MUSIC/TV/MOVIE
おそ松さんの人気はすごいねぇ。
アニメ雑誌が売り切れ、増刷までしたり、主題歌がチャートランクインしたり。
キャラクターの設定がいいね。あれから数年。現在は六つ子全員がニート。どんだけ家族に迷惑かけてんねん。赤塚不二夫の元祖おそ松くんを知ってる世代からすると、ちょっと複雑なんだが、面白いからいいか。

漫画が一度連載終わって、あれから何年か後の話って大概つまんない。どうしてもメインキャラクターの設定に無理があったりするからかな。ジョジョとかみたいに同じ作者がそのまま続けて書いてる場合はスムーズに読めるんだけどね。クローズ→WORSTなんかもOK。
でも、柴門ふみさんが「東京ラブストーリー」の続編を描くらしいが、いくら旦那さんの弘兼さんが課長島耕作シリーズで部長→取締役→若い時の話って書いてるからってあれは続けて書いてるから読めるんであって、連載終了からかなり経過してからの続編は、ちょっとイタタタって感じかな。あだち充もタッチの続編にあたるMIXって書いてるけど、今の所読む気がしないので保留。

ジャンプ系は続編多いよね。筋肉マンとかリングにかけろ。シティハンターもエンジェルハートに引き継がれたし、北斗の拳も蒼天の拳に引き継がれた。(蒼天の拳は北斗の拳より時代設定は前だが)。でも、前作を超えたかというと「?」って思う。やっぱりあそこで終わっておいた方がいいのではって。
ただし例外として、北斗の拳のその後って設定で、原作者の原哲夫&武論尊公認のギャグ漫画「北斗の拳D.D.」なんかは、以前の北斗の拳ファンは絶対面白いし、笑えると思う。ただしオリジナル版を読んでない人は、全く面白くないって結果にもなってしまうんだが。

このおそ松さんは以前のオリジナル版を読んでない人、アニメも見てない人でも観れる。随所に“今”のネタ、人気アニメのパロディを盛り込んでるからね。
おそ松さんのファンは、女子(あえて腐女子とは言わない)が多い。ファンの間では「なに松推し?」って言ってるらしい。ジャニーズとかAKBみたいだね。アニメとかゲームってキャラクター別の推しがついたら強い。ラブライブとか刀剣乱舞、戦国バサラ、艦これとかね。

ここら辺が昔との違いかな。昔は主人公が圧倒的人気で、せいぜいライバルとかくらいだけだった。登場人物も男一匹ガキ大将まではそんなに多くなかったからね。ドラゴンボールくらいからか?キャラの中で推しが出てきたのは。ジョジョのキャラでは誰々だとか、NARUTOでは誰々だって。花より団子とかもそうか。
キャラだけじゃなくて、セリフ推しってのもいるねぇ。スラムダンクとかファンは語るよね。あのシーンの誰々のあのセリフって。ワンピースでもそうか、誰々が好きだとかより、あのシーンが好きだってほうがよく聞くなぁ。(語られるなぁ)

今までこういったアニメや漫画のファンは、一種オタクみたいなところがあった。
宇宙戦艦ヤマトを何も見ずに正確に描けたり、ガンダムを描けたりする奴がいた。それがまた後ろ姿とか戦闘シーンとかほんま上手いの。「お前は松本零士のアシスタントか!」とか「安彦良和か大河原邦男にいますぐ売り込みに行け」ってレベル。サイボーグ009全キャラを机に書いてる奴もいたなぁ(それは俺です)
フィギュアに凝る奴もいる。プラモデルとかしかなかった時代に、自分で彩色や加工してた奴もいた。粘土とかパテとかで造形したり、ジオラマ作ったり。海洋堂のおかげか、今じゃ精巧なフィギュアが発売されてる。食玩やガチャフィギュアでも結構リアル。しかもファンにはたまらない名シーンのポーズが再現されてたりね。
開封して飾るもよし、開けずにそのまま飾るも良し。二個買って両方楽しむのも良し。ジャニオタの聴くようCDと保存版用みたいなもんか。
昔もいたけどアニメのサウンドトラックやCDマニアもいるねぇ。まぁこれは大河ドラマや映画のサウンドトラックファンもいるから一緒か。
声優やファンイベントに行く人もいる。俺はこれは苦手。ちょっと無理。オタクパワーに負けちゃう。

このおそ松さんからオタクの世界に入門した人も多いらしい。
おそ松さん。見ていない人は3月まで放映してるから是非。