これは、73歳の妻と私が、新型コロナワクチン接種の予約がとれるまで、5月24日から6月7日までの記録である。
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5月27日現在、73歳の私と妻がともに、連休明けに新型コロナワクチンの接種券が受け取ってから、まだ、接種の予約ができていない。納得できない。
規制改革担当大臣の河野太郎は、3月12日の記者会見で、1億4400万回分のファイザー社のワクチンを6月末までに入荷できると言った。
5月27日現在、厚労省のサイト「新型コロナワクチンの供給の見通し」のファイザー社のワクチンの項には、医療従事者に向けて、5月10日の週までに9,600箱を全国に配布するとあり、高齢者を含む住民向けに、6月28日の週までに62,710箱を全国に配布するとある。1箱は、1瓶6回接種分で換算すると1170回分になるから、それぞれ、約1123万回分、約7337万回分の接種となる。
厚労省の配布予定は、河野太郎の1億4400万回分のファイザー社のワクチン入荷予定には及ばないが、日本の65歳以上の高齢者約360万人が2回接種するに余りがある量のファイザー社のワクチンが6月末までに全国に配布されることになる。
それに、モデル社のワクチン接種が、今週から始まっている。
したがって、私や妻が予約できないことに、不思議に思わざるをえない。
官邸サイトには毎日これまでの接種の積算数が公表されている。
5月27日現在、医療関係者向けに11,232,000回分のワクチンが配布され、7,051,217回分が接種された。63%が有効に使われたことになる。高齢者向けには、26,723,970回分のワクチンが5月10日に配布され、3,543,883回分が接種された。13%しか接種されていない。
日本への入荷予定と政府の配布実績の差異はしかたがない。政治家は単に希望的観測を述べるものであるからだ。
しかし、配布実績と接種実績に隔たりは問題である。政府の努力義務の範囲と言わざるをえない。プロセス管理ができていないからだ。
菅義偉は人を怒鳴りつければ物事が動くと思っているようだ。報道によれば、ある地方自治体の長が総務省の役人から7月末までに高齢者のワクチン接種を終えろとの電話を受け取ったが、ワクチンの配布も 配布のスケジュールも 受け取っていなかった。
菅は厚労省ではなく、総務省の役人を通じて、ワクチン接種を進めとうとしているようだが、厚労省のワクチン配布スケジュールの各配布先はどのように決まっているのだろうか。都道府県の長が要求し、それに菅の意見を加味して、分配を決めているのではないか。
神奈川県内の6月7日までのファイザー社のワクチン配布スケジュールは、神奈川県のサイトにある。それによると、すでに、2997箱の配布が決められ、あと900箱を政府からもらえば、65歳以上全員の2回の接種分が確保される。
しかし、唖然とするのは、市町村からの希望に沿って配布するというやりかたで、恣意性、すなわち、不正が入り込むようになっている。すなわち、論理的思考がない。
6月7日までの配布で、寒川町と開成町をのぞいて、郡部すなわち町村の高齢者が2回を超える接種が受けられるようになっている。それだけでなく、3回を超える町村が5つもある。県平均の配布量は、高齢者ひとりあたり1.5回にもかかわらずである。
市部では、三浦市、伊勢原市、海老名市、南足柄市、綾瀬市が6月7日までに高齢者が2回を超えるワクチンを受け取ることになっている。
どう考えても恣意的な配布が、菅のおひざ元の神奈川県で起きている。
プロセス管理の立場だと、フローに処理できる以上の量を上から押し込み、なぜ接種が進まぬかと行政の長たる菅がどなっているだけに見える。
まず、ジャストインタイムのプロセス管理をしないといけない。どこかに、ワクチンが滞留するような、配布体制をとってはいけない。政府は、各地方にワクチンの保管・配送のセンターをおいて、接種の実態に応じて無駄なく配布しないといけない。個々の市町村の希望に合わせては、政治(選挙対策のこと)が入り込む恣意的な配布になる。無駄のないワクチン配布は データにもとづいて はじめて実行できる。
保管や配送は民間に委託しても、その実態を把握し、計画し、実施することを政府がしなければならない。
さらに不透明なのは、集団接種と個別接種とのワクチン分配が見えないことである。先日、日本医師会の会長の中川俊男が菅もうでをし、敬語を使っていたが、何かの取引をしたのではないか。日本医師会は7年前から、民主党支持の勤務医中心から、自民党支持の開業医中心にシフトしている。
かかり医とか言っているが、そんなきれいごとは市部では通用しない。近所の開業医は、3分医療をおこなっていて、実際には看護婦が診断、処置を行っている。どのようにワクチンが分配されたかを公表しないと、大量のワクチンが個別接種で市部で消えることになる。近所に医師会運営の緊急医療施設があり、インフルエンザーなどのほかの接種を行っているが、新型コロナワクチンの配布は来ていない。
公表の個別接種の開業医に、電話をかけても予約を拒否され、自分の顧客だけにワクチン接種を呼びかけている。私も妻も拒否された。
大規模でなくてもよく、小規模の接種会場を増やしてほしい。少なくとも、配分は公表すべきである。横浜市では、毎週、集団接種会場の予約の枠が月曜日の朝9時に追加されると、ものの5分でなくなる。また、集団接種会場は少ない上に、毎日、接種しているのでなく、各会場は週3日か4日で、数時間で接種をやめている。どう考えても、集団接種にわり充てられているワクチンの供給量は少ない。
ところで、「五大臣会合」とは何かと思って調べたら、西村康稔が言い出したことで、菅義偉総理、加藤勝信官房長官、田村憲久厚労相、西村康稔経済再生担当相、赤羽一嘉国交相のことである。新型コロナについての会議であるにもかかわらず、ワクチン配布担当相である河野太郎が外されているとのことである。
自民党はヤクザのような政党である。自分の利得のために戦っているバカの集まりだ。悪夢のような自民党政権を早く終えないと日本は地獄のようになる。
[補遺]
5月28日、地域の老人のストレッチの集まりで、個別接種の開業医は、新型コロナワクチンを持て余し、電話をかけるとほいほいと引き受けてくれるという噂を妻は聞いてきた。まだ、ためしていないが、横浜市の市政は自民党と公明党に牛耳られ、IRとか道義的にありえないことが起きるから、本当かもしれない。
[補遺]
5月30日、私と妻は新型コロナのワクチン予約ができていない。5月30日には、集団接種の新規枠が増えていないにもかかわらず、朝9時には、インタネット予約接続に苦労した。多くの人が無駄なログインをはかったのであろう。個別接種の電話番号は以前と変わらず、つながらない。予約枠がいっぱいになったのであろう。
とにかく、横浜市に配布されたワクチンはどこかに消えたとしか、思えない。
[補遺]
6月3日、妻は朝からテンションが高い。モデルナ社の大規模接種会場が予約できたからだ。1時間以上かかって、6月末に第1回目の接種に行くと言う。
しかし、私は納得いかない。5月24日から5月31日の2週にかけて、ファイザー社のワクチンが270箱が横浜市に配布された。315,900回分のワクチンであるが、集団接種会場の予約枠は増えていない。近所の集団接種会場のかかりの人に聞いてみたら、今日、502人に接種すると言っていた。
横浜市では、どこかで、たぶん、個別接種のどこかで、ワクチンが消えているのではないか。私はまだ予約できていない。
[補遺]
6月7日朝9時、新たな募集があるかと思って、パソコンから集団接種の予約に挑戦したが、予約枠が増えていず、予約できなかった。とくに7月以降に予約枠がはいっていない。横浜市は集団接種をやめたのだろうか。7月以降のファイザー社のワクチンの入荷が見込みが立たないのだろうか。
[補遺]
6月7日夜11時、個別接種でネット予約が可能な近所の小児科医院を厚労省の「コロナワクチンナビ」で見つけた。診察券番号が不要とあるので、早速、予約を試みたら、簡単に予約できた。妻が大規模接種会場でのモデルナ社の接種の予約日と同じ予約日で、近所でファイザー社の個別接種を受けることになった。
近所の老人夫婦が5月24日朝9時に苦労して予約した集団接種の予約日より、ずっと早く個別接種でき入ることになった。個別接種へのワクチンの配分が多く余っているとの私の読みが裏付けされたように思う。