NHK名曲シリーズから「牧神の午後への前奏曲」
ドビュッシー作曲を聴きました。
自然の光と色を追い求めた19世紀末の印象主義
音楽の印象主義はドビュッシーのこの曲に始まったと言われていますが
印象主義の扉を最初に開いたのはモネの絵画でした。
フランスのブルゴーニュ地方を流れるセーヌ川
光と色の溢れるセーヌ川をモネは好んで描きました。
モネが後半生を過ごしたセーヌ河畔の村ジヴェルニー
モネの愛した家や庭から印象主義絵画の傑作がたくさん生まれました。
モネは自分で部屋や庭をデザインし、浮世絵で家中を飾りました。
当時、印象主義の芸術家たちに、日本美術は大きな影響を与えていました。
ドビュッシーは、印象主義の絵画から新しい音楽の着想を得て
「牧神の午後への前奏曲」をマラルメの詩によせて作曲しました。
“真夏の午後 牧神ひとり 木陰でまどろんでいると
水浴するニンフの美しい姿が 夢のようにあらわれる
牧神はニンフを追いかけるが するりと逃げてしまい
牧神はまた眠りに落ちる”
モネが探し求めた印象主義の光と色は、ドビュッシーによって
音の風景として描かれたのです。
*こちらで試聴できます。
以前に、サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィル・ハーモニー管弦楽団のピクニックコンサート
「牧神の午後への前奏曲」の記事を書いていました。