2006-0306-yts0112
人の世を枝折りして行くよすかにと
汝が呉るる手の温もりてあり 悠山人
○短歌写真、詠む。
○大判押花絵展の会場で、熟年女性から「栞にどうぞ」と、手渡された。スキャナー処理。
□短写0112 ひとのよを しをりしてゆく よすかにと
ながくるるての ぬくもりてあり
『新古今和歌集』全二十巻の掉尾(ちょうび)を飾る。吉野の立春に始まって、西行の西行きの歌で終わらせる、という趣向。
ひらかなy170:ぼんのうの やみがすっかり はれたから
こころのつきが にしへむいたよ
ひらかなs1979:やみはれて こころのそらに すむつきは
にしのやまべや ちかくなるらん
【略注】○闇=「煩悩という(心の中の)暗闇」。
○西の山べ=「(月が今入ろうとする)西の山のあたり」。この世に生き
る悩み・苦しみがすっかりなくなって、月に照らされた心の中も明るくなっ
た。その清らかな心で、安心して西(極楽浄土)へ行けそうだ。
○西行=悠 006 (07月04日条)既出。
☆読者の皆さまへ☆去年の六月の終わりに、とつぜんの啓示?発心?から読み
始めた『新古今和歌集』約二千首、ようやく終わりを迎えました。その中から、勝
手気侭に170首を選んで、現代詠としました。多くの皆さまの叱咤激励を、いま
走馬灯のように、思い返しています。皆勤でした。諸家各書(既掲)にはお世話に
なりましたが、とりわけ小学館版は私の依拠本とさせていただきました。
ご参考までに、月間平均 4000pv、1500ip 前後でした。(goo おすすめブログに
選ばれたときは、異常に多かったので、除いて)
多少余韻をアップロードしたあと、別の作品へ手を伸ばそうと思っています。(ト
ップ・ページの「看板」参照)
上覧多謝。 悠山人敬白 「新古今現代詠」の終了で、明日以後はコメント・TBとも閉鎖となります。