2006-0324yms009
山里に嵐が吹けば危ないな
紅葉と一緒に飛ばされるのよ 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=いつもは静かな山里でも、嵐となれば紅葉どころではないわ。紅い葉っぱもあなたの涙も、そのままってわけにはいかないのかもね。(やっぱり都落ちしか、選択肢はないのかなあ・・・) 前の「返し」。藤式部(とうしきぶ。のちに紫式部)は、一所懸命に親身な手紙を送る。(詠人についての諸説はBBS紫)
¶もみぢ葉(ば)=現代人でもふつうは、「紅葉。もみじ。楓。かえで。~
の木。~の葉」を区別しない。当時、「もみじの葉っぱ」を意味させると
きは、この表記がふつうだったらしい。
¶つゆもとまらむこと(露も留まらむ事)=「露さえも溜まらない、というこ
と」「少しも留(とど)まらない、という可能性」、を掛ける。
¶かたさ(難さ)=難しさ。
□紫009:あらしふく とほやまざとの もみぢばは
つゆもとまらむ ことのかたさよ
□悠009:やまざとに あらしがふけば あぶないな
もみじといっしょに とばされるのよ
*now streaming:William Byrd- Davitt Moroney - ... The galliarde, BK2b (harpsichord HB)-CD6*
http://220.95.210.103:8000