悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

俳句写真617 ひかり添へ

2010-01-23 02:40:00 | 俳句写真
2010-0123-yhs617
ひかり添へ
なほにほひたる
蘭のはな   悠山人

○俳句写真、詠む。
○黒の仕切り板に白蘭が映え、蘭花に冬の柔らかい光がかかる。「にほひ」は、「嗅覚」「雰囲気・気配」を掛ける。花は Rhyncholaeliocattleya_WarmColor<BigFoot>。
□俳写617 ひかりそへ なほにほひたる らんのはな
【写真】蘭展6。背景の中途半端な黒色を、PCで濃くした。


【資料】荒城の月-中国誤版

2010-01-22 00:00:00 | music

電網検索世界で、米中関係が急に緊迫し始めた。少し調べたら、もっともらしいデマも闊歩していた。そんななか、わき道で思いがけない発見もあった。日本の歌曲、「荒城の月」が中国で広く愛されているのである。中国名は「荒城之月」huangchengzhiyue 1214。

(1)演奏 「素晴らしい合奏(绝世双骄)」という序詞つきの、筝と尺八との合奏。MP3の予想外の好録音だ。歌詞はフラッシュ・プレーヤなので、そのままコピー出来なかったが、下へ載せる。(訳詞者は不明)
  www.yy8844.cn/mp3/cscv/nemcw.shtml

荒城之月  
 
荒凉的城池
千年的战局
听秋云在低泣
 
 
参商映夜雨
孤月垂天西
血染青纱衣

高墙下我和你
瓮城中两相立
进难攻退无地
相逢又何必
忆那年晓风残梦里
谁人来去


你曾答应我今生
不再分离
伴我轻声吟唱一曲
长相忆 
草色烟光残照脉脉凭栏意
半江春水绿

你曾许诺过我来世
不逃避
我曾亲吻过你眉梢
一痕旖旎
夕暮苍茫琵琶低语 西风起
白骨拥荆棘
葬江南黄沙里


繁花开尽时
是谁在等你
白衣独行踽踽

金樽夜生辉
葡萄斟红玉
长醉谁共与
 
潇潇雨一声笛
溪边驿人悄语
兰烬落画屏熄
蕉影泪暗滴
看今宵酒醒珠帘里
哪个相依

我曾牵绊你目光
万种逶迤
执手轻舟一篙风荷
并肩不羁
展眼拂晓日色初霁露初晞
梦枕君袖裾

我曾化身成你唯一
心动证据

你曾温暖过我双唇
的颤栗
一别经年企期再遇 多少惊疑
都成旧谜题

Thanks to 音乐巴士 - YY8844.cn。

(2)歌唱 人気の「青燕子演唱组」qīngyànzi yănchàngzŭがピアノに合わせて、嫋嫋と歌いあげる。四分符に付点をつけたりする編曲(不詳)などもあるが、良き日本をこんなところで聴こうとは・・・。(彼女たちは、犬童球渓の「旅愁」も広めてくれた。) 以下の詞を歌っている。
  www.kuwo.cn/yinyue/268413/(No,18「荒城之月」の「试听」[イヤフォンマーク]を押す)

荒城之月  房・訳詞

春夜楼台花宴开,楼台花宴开,
金樽高举月影来,月影来,
清辉透射古松林,透射古松林,
此情此景今何在?今何在?

秋霜骤降寒营塞,骤降寒营塞,
鸿雁悲鸣飞天外,飞天外,
铁马金戈鏖战日,金戈鏖战日,
此情此景今何在?今何在?

荒城今宵月又圆,今宵月又圆,
月色依旧情已非,情已非,
唯有桂树立断墙,桂树立断墙,
唯有松风常相随,常相随。

Thans to 51t.com。


短歌写真889 ちごおひの

2010-01-20 06:00:00 | 短歌写真
2010-0120-yts889
ちごおひの天衣無縫の仄なれど
せめてけうらに今日はな失せそ
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○「天衣無縫」の幼子へ、未来世界からの雁の便り。作者の詠草のなかでは、古語が最も多く使われている。花は Cattleya_pastoral<innocence>。Innocence は「天衣無縫」。
¶ちごお(稚児生)ひ=「幼児の成長してゆくようす。また、幼いときのようす。」(旺文『全訳古語辞典』、以下同じ)
¶けう(清)ら=「清らかで美しいさま。」 形動ナリ。現代表記は「きょうら」。
¶せめて=第四義に、「すくなくとも。…だけでも。」 用例の「文法」に、<「な(副詞)…そ(終助詞)」の形で禁止の意」。さらに見出し語「な(終助)」の説明に、<禁止の表現には[・・・]「な…そ」があるが、そのほうがおだやかでやわらかい言い方である。>とある。
¶今日(きょう)はな失(う)せそ=「きょうは失(な)くならないでおくれ。」
□短写889 ちごおひの てんいむほうの ほのなれど
        せめてけうらに けふはなうせそ
【写真】蘭展2。

俳句写真614 見えたり

2010-01-19 07:10:00 | 俳句写真
2010-0119-yhs614
見えたり
こころに熱の
あらばこそ   悠山人

○俳句写真、詠む。
○会場へ入ると、混じり合った強い香り。嗅覚が命の調香師は、こういう時はどうするのかな、などと余計な心配までする。花は Cattleya_chocolate-drop。
□俳写614 まみえたり こころにねつの あらばこそ
【写真】蘭展1。近くの洋蘭展で、先日。


短歌写真888 空はれて

2010-01-18 07:00:00 | 短歌写真

2010-0118-yts888
空はれて心も晴れて待ちつるは
ちひさやかなるけふのひと日よ
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○橋上から清流を眺めたあと、遥か南に富士山を望む。水も空気も空も、透き通る清らかさ。きょう一日の小さな幸せを喜ぶ。
□短写888 そらはれて こころもはれて まちつるは
        ちひさやかなる けふのひとひよ
【写真】先日の「清流」に同じ。
【memo-「ヴァ」「ブ」】きょうの朝日新聞「短歌時評」での表記に、「ヴァース」が一回、「ウエーブ」が二回出て来た。それも四行以内に続けてである。「V」音の日本語への移し換えについては、私自身も毎回悩んでいるだけに、この事態は不思議な感じがした。


短歌写真887 地の球を

2010-01-17 00:00:00 | 短歌写真
2010-0117-yts887
地の球を空高きより眺むれば
光の列島明らけしとや
   悠山人

○短歌写真、詠む。
○スーパーマーケットの上に広がる蒼穹を見ていたら、宇宙空間から夜の日本列島が、その形のままに電光で浮かび上がる、という話を思い出した。
¶明(あき)らけし=「明らかである。はっきりしている。」(旺文版『古語辞典』)
□短写887 ちのたまを そらたかきより ながむれば
        ひかりのれったう あきらけしとや
【写真】きのうも抜けるような青空。