河源市に一時避難、2泊した後、明日7日にセンツェンに戻ります。前回と同じ「城車大酒店」の室内に蟄居して、プレゼンを纏めつつ、資金援助の朗報待ちです。
食堂で、前回同様、麦菜料理をオーダーしてみました。質屋から出してきたカメラはぶっ壊れているのですが、全く使えないわけではなく、時間をかけてピントを合わせシャッターを何度か押せば、一応撮影が出来ます。
食べる前に写した写真を紹介しておきます。今回は生菜(レタス)も加えてみました。油麦菜・苦麦菜との、炒め物3ショットです。ごはん2膳にお茶が付いて、合計36元(400円余)。今の僕の身分ではかなり贅沢ですが、まあ仕事と思えば安いものでしょう。
苦麦菜・油麦菜・生菜(レタス)の炒め物3ショット。
左から苦麦菜・油麦菜・生菜(レタス)。前回、「ほとんど区別はつかないけれど、それと分かって味わえば、油麦菜には“ほんのりとした香り”が、苦麦菜には“野生の青みの名残り”が感じられるように思う」と記したけれど、正直のところ、ほとんど区別がつきません。生菜と苦麦菜を比べればなんとなく区別が付くのですが、間に油麦菜を置くと分からなくなってしまう(笑)。
ちなみに呼称は、地域や人やその場の気分(笑)によって錯綜していて、前回撮影のものは、苦麦菜が品種「甜麦菜」、油麦菜が品種「香麦菜」、と説明されたのですが、今回は、苦麦菜は苦麦菜、甜麦菜とは別物、と言い張ります。また前回撮影した写真を見せたところ、香麦菜としたのは、生菜ではないか、との意見。それと、梧州では、あなたが油麦菜と言っているのは(すなわちこの時期に出回っている“油麦菜”は)「春菜」のことである、と指摘されていたのだけれど、この河源では“春菜”なんて知らない(これは春菜ではなく油麦菜)と言われてしまった。いちいち細かいことを聞いていたら埒があきません(いくらかは本当のことや重要な事実も含まれてはいるのでしょうけれど、おおむねいい加減だろうと考えて間違いない)。
ということで、調理前の“生の葉”も添えて撮影しておきました。
試しに生で食してみました、、、、。苦麦菜は確かにアキノノゲシの味ではあるのですけれど、意外に苦みが少なく、それなりの品種改良がなされているのではないかと。また油麦菜は、完全に生菜と同じと言うことではなく、やや苦麦菜に似通った風味も感じられます。
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この後、作成し終えたプレゼンテーションを、ブログ上でも少しづつ紹介して行こうかと考えています(どのような形で紹介して行くかは、あやこさんと相談したうえで決める予定)。読者の方の中に、これらのプレゼンテーションの送付を受け入れてくれそうなメディアそのほかにコネクションがある方がいらしたなら、ご一報いただければ有り難いです。
おおまかに
●「海の向こうの兄妹たち~中国動植物探索紀行」
●「四川雲南花の山旅~世界遺産“花街道”をゆく」
●「遥かなる白い国へ~ガイドブックなしの中国旅行」
以上の3テーマは、いずれも中国西南部が主要舞台ですが、それぞれ異なった角度からのアプローチを行います。
■「海の向こうの兄妹たち」は、原則野生生物を対象とした上で、人類の生活(の歴史)と、野生種(や環境)との関わりについて考察していく予定です。全体のテーマは「日本との繋がり」。生物地理学的観点から、易しく、かつ興味深さが伝わるような構成で組み立てて行くことが出来れば、と考えています。
■「四川雲南花の山旅」は、より一般向けのガイドブック(兼図鑑)として、ビジュアル的な視点からの紹介を主眼に置いて纏めてみました。ツアー旅行者でなく、個人旅行者を対象として、既存の公共交通機関を利用しての行動の手助けとなるべく、四川・雲南各7か所の花の名山ガイドと、中国の野生植物の図鑑を兼ねたものを考えています。
■「遥かなる白い国」は、「中国自然紀行」が生物地理学的な視点から、「花の山旅」が一般ガイドとして、それぞれ野生生物を対象としたのと違って、特に野生生物に絞るのではなく、「白」を共通テーマに、幅広く風景や人々の暮らしなどを紹介して行きます。ガイドブックに指示された目的地に辿り着いて、そこを見ることだけを目的とし、途中の車中は眠りこけている、、、、勿体ない限りだと思います。行き当たりばったりの行程の中で、自分の目で、それぞれの地域における興味深い対象を探り当てる、その醍醐味を知ってもらうための一助になればと考えています。
以上に加えて、屋久島絡みの、
●「屋久島はどこにある?」
屋久島の本質を知るためには、日本本土・琉球列島・中国大陸をはじめとした、周辺地域をトータルに見渡したうえでの「屋久島」の位置づけを知ることが不可欠です。屋久島産の重要な生物、いわゆる“固有種”のほか、遠い地域に飛び離れて分布する種や、屋久島周辺のみに知られる種の、屋久島以外の地域に生きる“同胞”を探索する、いわば“屋久島のアイデンティティーを探る”旅にチャレンジします。
従来からの、メインのライフワークとしての、
●「東アジアの野生アジサイ」
●「東アジアのチョウ」
●「東アジアのセミ」
については、今後も時間をかけて、取材・構成に取り組んで行きます。
そのほか、
●「朝と夜の狭間で~My Sentimental Journey」
は、千明さんとの理不尽な破局とその後の展開を主題に“最高齢芥川賞狙い”(笑)で、
●「ElvisとBeatlesの狭間で~Johnny Tillotsonの時代」
は、『Beatles出現直前、60年代初頭のPopスター達の華々しい活躍は、なぜロックの歴史から、完全に抹殺されてしまったのか? “英語が出来ない”“音楽の知識が全くない”“アメリカの歴史も社会もわからない”著者が、無謀にも挑んだ、こだわりの“アメリカン・ポップス史”、「大和と琉球と大陸の狭間で」に続く“狭間シリーズ”第2弾!』として、
それぞれ追々構想を練って行きたいと考えています。
いずれも、これまで「あやこ版」や「ネイチャークラブ」で発表原稿を再編したもので、テーマによっては、これまでに紹介したものと大幅に重複した内容になります。