根拠の一部怪しい話ですが、「T.A.は、traction avantというフランス語で「前輪駆動」という意味です。T.A.の創設者で、シトロエン(仏の自動車メーカー)の創業者でもあるアンドレ・シトロエンが、1930年代~1950年代まで製造していた前輪駆動車は、余りに有名であったため、゛T.A. ゛は前輪駆動をさす固有名詞として通用しました。現在も使用されているプロ5Visのコッタレスクランクは、1960年代に作られました。左右クランク間の「Qファクター」が狭いT.A.は、アンクリングが快適であると考えられましたが、替歯交換にはクランクを取り外さなければならなかったのが、欠点となりました。
イギリスのロン・キッチン(自転車国内外パーツ輸出入卸業者)はT.A.と関係が深く、その全ての製品を輸入・販売(総代理店?)していました。1970年の「ロン キッチン ハンドブック」には、ローラー台で世界記録に挑戦するため? T.A.に作らせた最大リング100Tと最小リング26Tを持つ、ロン・キッチンの写真が載っています。」
T.A.の最小26Tを持つトリプルリングは、ランドナー車を持つサイクリストには垂涎の的ですが、1970年代では、BB・クランクセットは高価でした。欲しい全てのパーツをフル装備した自転車の先には、何を望めば良いのでしょうか? チェーンホイールセット以外にもT.A.製品は、色々ありますが、Aは茶色で中型のフロントバッグや携帯工具セット、J・アンキィテルのシュープレートを使いました。
1970年代のカタログと思われます。ブルーの台紙に印刷されたイラストは素晴らしく、従来発行された内容のものと同じように見えます。
(1970年発刊の「ロン・キッチン ハンドブック」)
(ハンドブックに掲載の100T&26Tとロン・キッチンの写真)
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