森田療法における思想の矛盾とは何か、一緒に考えてみたいと思います。
私たちは誰しもこうありたいという、理想や思いを持っています。
しかし現実には思うようになることはとても少ないのです。
普通の人であればそんな時に、そんなものかと受け流してしまうのです。
神経質タイプの人々に見られるのが、森田博士が言われるように、事実を理屈でねじ曲げて、目の前の事実を認めようとはしません。
更に直線的に最も労を掛けずに、安直に実現しようとするのです。
当然ですが、不可能を可能にする努力となり行き詰まってしまうのです。
自分は東京に行きたいのに、九州行きの新幹線に乗車したようなもので、どんどん思いと現実の自分がかけ離れていくのです。
森田を学ぶことで、元々頑固な私ですが、柔軟な心を取り戻し、空回りしていた努力が減り、臨機応変な振る舞いが少しづつ出来るようになりました。
森田博士は、思想の矛盾についてこう述べておられます。
※今日の森田博士の言葉
話は少し違うけれども、ここで最も忌むことは、思想の矛盾もしくは悪智と称してわれわれの行為を一定の型にはめることである。
実行は常にそのことごとに当たって、実際でなくてはならない。
2024/07/16 一世