大阪水曜ほっと集談会一世です。
朝から少し重たいテーマで失礼します。
コロナ禍以降、消毒・手洗いに代表される強迫行為を伴う強迫症(強迫性障害)がとても増えたといわれています。
統計的な数字からではないのですが、少なくとも自助グループ活動を通じてそのように感じます。
強迫性障害(きょうはくせいしょうがい)とは不合理な行為や思考を自分の意に反して反復してしまう精神障害の一種であるといわれています。
以前は強迫神経症といわれ同じ行為を繰り返してしまう「強迫行為」と、同じ思考を繰り返してしまう「強迫観念」からなるとされています。
強烈な不安から、「何時間も手を洗う」「カギがかかっているか何十回も確認する」などの強迫行為により日常生活が停滞してしまうのです。
行為そのものが悪いというより程度の問題です。
私なども加齢により鍵をかけ忘れたりすることもあります。
これは私の勝手な想像ですが、人間は極度の不安に陥るとある一つの行為に集中することにより精神のバランスを保とうとするのでしょうか?
森田療法は強迫症に有効であるといわれています。
ではどうやってそこから立ち直るのでしょうか?
私たちの自助グループの仲間である明念倫子氏の書かれた強迫神経症の世界を生きてからヒントをいただきたいと思います。
※今日の森田の言葉
思えば私が、「ガス栓の確認を繰り返す」という不毛の強迫行為から逃れることができたのは、確認を繰り返すたびに「自分には確認の能力がない」という事実を突きつけられることによって、
確認作業を「五感にゆだねよう」という考えが根づいていったからだと考えています。
明念氏は、アルコール依存の回復に取り組むAA(アルコール・アノニマス)の12のステップの中の「アルコールに対して自分は無力である」を参考にされたと書かれています。
これは森田博士の説く自然に服従に通じるのではないでしょうか?
2024/11/23 一世
※明念倫子氏
※強迫神経症の世界を生きてー私のつかんだ森田療法ー
※白揚社