大阪水曜ほっと集談会一世です。
今更ですが、日頃から森田神経質と呼ばれる気質の私たちにとって、
単純にとらわれたり、悩んだりしなくなることが本当の解決だろうかという疑問がありました。
そのような気持ちで参加した先日のリモートミーティングで、ある会員のかたの発言に心から賛同しました。
ご本人から了承を得ましたのでご紹介致します。
ご家族から、落ち込んでいる時のあなたの方が人間的と言われましたとの発言です。
ちなみに私にそのことを教えてくださった会員の方は、
過去に様々な不安に苦しみながらも起業して経営者になられた方です。
自分が長年黒字経営を続けていられるのは、森田神経質のおかげですと公言されているのです。
恥ずかしながら、私も同じことを過去にもっと厳しい言葉で家族に言われたことがあるのです。
曰く、あなたは変わってしまった!!!
30代でのことです。
10代で森田療法を知り、20代でかなり元気になり、当時の私は、体力もあり、俺は何でも出来ると過信していました。
落ち込んでいた時に覆い隠されていた強い自我がむき出しになり、随分自分本位の考え方をするようになったのです。
自助グループ活動の中で、当時の私と同じように森田療法により苦しみから立ち直り生活が前向き、行動的になった人たちを随分見てきました。
それはそれで喜ばしいことですが、同時に本来神経質者の持っている、より良く生きたいという欲望が多方面に広がり過ぎて、
無自覚に人への押しつけになっていることも感じるのです。
残念ですがその人の良さが失われてしまったと寂しく感じることもあります。
毎月自助グループに参加し続けることは、
そのような偏りを生じている自分を微妙に軌道修正し、
再発を防止したり、本当の意味での自覚を得るために必要だと思うのです。
今心の問題で悩んだり、とらわれて苦しんでいる若い会員の皆さんに申し上げたいことがあります。
サラリーマン生活だけが人生ではありません。
神経質を武器に自分の個性や誠実さを発揮して小さなことからでも良いので起業される道もあるのです。
商工会議所等のサポートにより、子育てをしながら起業している若いママさん経営者もあります。
地方には若い人材を必要としている、町興しプロジェクトも増えています。
私が住宅ローンや教育費を抱え、
苦しみながら定年までサラリーマン生活を続けてしまったことの是非は別にして、
人生にはさまざまな選択肢があることを知ってほしいのです。
2024/06/22 一世