赤トンボ 夕焼け空に 染まったか
先 生
せんせい あのね
の書き出しではじまる
小学時代の日記帳
約半世紀ぶりに
押し入れから
顔を出した
汚い字で殴り書きした
文章にとても面白いと
朱色の感想と三重丸
おかげで初めての
三日坊主卒業
先生
とても今
あなたに会いたい
<大阪府東大阪市 西尾 学さん(53)の作品です>
「せんせい、あのね」の書き出しで
子どもたちが日々の思いをつづり
先生が返事を書く対話ノート
「あのねちょう」
元神戸市立小学校教諭で昨年2月に87歳で亡くなられた
鹿島和夫先生が1970年代後半から実践し、
全国に広まった
「先生あのね」のドキュメンタリーをTVで観て
感動を貰ったことを思い出しました
半世紀ぶりに押し入れから顔をだした
「あのねちょう」
鹿島先生が実践された
最初の教え子さんなのですね
先生とクラス児童の交換日記
毎朝、児童が先生に提出
その日のうちに先生は
クラス全員のノートに目をとおし、
朱色のペンで感想と三重丸をつけて児童に返す
決して、て、に、を、は、等を指摘しない
あのね教育とも呼ばれたそうです
今でも「あのね教育」を
実践されている小学校もあるとか
(夕陽が家々をも染めてゆく)
市内夕刻散歩のスケッチより