恩師のご著書「講演集」より
講演集、 二
この世への執着や心の重さが成仏を妨げる
私たちは死んだらおしまい、ではありません。
死んだら、素晴らしい世界に帰らなくてはいけません。
その世界は魂のふるさとです。
ふるさとに帰ってはじめて、本当に成仏します。
この世に、この地球上に自分の思いを残しますと、
その思いが執着になり、
その思いの場所に自分がとどまるのです。
だから、いっさいの思いを捨てなくてはいけません。
そしてすべての思いを離すと、
自分のふるさとに向かって旅立つことができます。
しかし、旅立つ時、自分の心に重荷をいっぱい背負っていますと、
重くて走れません。
五十キロ背負う能力のある人に百キロの荷物を背負わせたとしたら、
これはもうえらいことです。
もし百五十キロ載せられたら、ペシャンコに押しつぶされて動けません。
これと同じように、自分で作った心のお荷物によって、
自分自身が荷物に押さえつけられて、
たとえ帰る世界を知ってこの世から執着を離したとしても、
その重さによって動くことができません。
この心の重さを持たない為には、これまで何回も言っておりますが、
腹を立てないように、愚痴を言わないように、人さまを憎まないように恨まないように、
要らない心配をしないように、
嘘は絶対に言わないようにしなくてはいけません。
これらはみなお荷物です。
そのお荷物を少しでも軽くして、もし今迄に溜めた荷物がありましたら、
一つ一つ、時間があれば本当の神様に対して心の底から「お許し下さい。
私はあの時あんな過ちを犯しました。
もう繰り返すことはいたしませんからどうぞ許して下さい」と、
悔い改めた時、それは一つ一つ許されます。
~ 感謝・合掌 ~