恩師のご講演ラジオ放送より
心の扉―1
主題:苦しみは自分の心の中から生まれる
先の続き・・・
どうすれば都合の良い自分になれるかと言いますと、
尽くすことです。
とにかく、精一杯心から尽くすことです。
相手にどう思われようと、
どうされようともひたすら尽くすことです。
相手の立場を思いやることも必要でしょう。
もし自分が相手の立場なら今、何が必要なのか、
どうしてほしいのか、
親身になって考えてみることも必要です。
決して親切の押し売りではいけません。
それはかえって相手を不愉快にさせ、
悪い出会いになるでしょう。
尽くすというのは、してやるという心ではありません。
させて頂くという心です。
そうすれば、相手の方は必ずこの人は必要な人だ
大事な人だと思うようなってくるのです。
その時にはもう出会いは素晴らしものになっています。
幸福な出会いです。
こうして考えれば出会いの中で生まれる不幸も幸福も
みんな自分の心の中にあるものです。
以前お話しましたが、昔の日本では一人前の
人間になることは人にとって頼もしい人間になることだと
教えた時代があったのです。
鎌倉時代のことです。
これが幸福な出会いを生むことになるのを
無意識のうちにも昔の人は知っていたのでしょう。
人に頼もしいと思われるためには、
誠心誠意尽くすことです。
その時、必ず周囲から自分も尽くしていただけます。