恩師のご著書「講演集」より
講演集、 二
東京・沖縄講演のお土産話――懺悔と告白
先の続き・・・
会場のほうも、いっぱいだった人が、自分が治療してもらったら、
一人去り二人去りして、もう三分の二ぐらいになっていました。
「こうして残っていただいた方は、ほんものです。
自分さえ良ければ良い、自分さえ治してもらえばもう用事はない、
そのようなさびしい心の方は消えていきました。
残った方は頑張って下さい」というお話のあとで、霊的体験の話もされていました。
「長尾先生とは深いご縁を頂いております」と演壇で話しておられるのを、
私は大きい柱のかげに隠れて聞いていました。
すると、演壇から「私はこの正法を広め伝えなくてはならないという
使命をいまだに果たしていません。
この私をどうぞお許し下さい」と、私のほうへ向かって泣いて話されました。
「どうぞ私の未熟さをお許し下さい」と言われます。
こんなに偉い先生が私のような者に言われるので、どうしていいかわかりません。
一生懸命お詫びして下さるので、私は光を送ってお祈りしていました。
最後に私の時間をちょっと頂いてお話をさせていただき、
「神の御心」を伝えさせてもらいますと、会場全体の方がわんわん泣き出されました。
お母さんがはげしく泣かれるものですから、
抱かれている小さいお子がもっとわんわん泣くのです。
お母さんの泣くのが子供さんに伝わってしまいました。
私の話しが終わりますと、或る先生が演壇に上がってきて、
私に抱きついて声をあげて泣いておられました。
私も、どのくらい時間が経ったのか分かりませんが、
「あなたはよくやってくれました。よく頑張ってくれました。
どうぞ今後とも努力して下さい」という言葉が私の口から出ておりました。
或る先生は私にしがみついてひどく泣いておられます。
こんな立派な先生と私のようなしょうもない者とでは、話にならないのですけど、
私の口からはそういう言葉が自然に出ておりましたね。
その場におられる皆さんも感極まって泣いておられます。
そして演壇から下りますと、もう皆さんが泣いて私に抱きついてくれるのです。
或る方などは走ってこられるなり、私にがっと飛びつくのですが、
その大きな方は髯を生やした東京の方です。
私は潰されそうになりました。
「私は高橋信次先生にお会いしました」と言って泣いておられます。
夜もよく寝ておりませんし、あまり泣いて目がおかしくなりました。
まあ感動の場面でした。
~ 感謝・合掌 ~