YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

紅花染めへの道

2020-07-26 10:41:00 | クラフト



昨年、町田のはす祭りでいただいた紅花の種。今春、種蒔したところ、どうにか花が咲きました。




詳しい解説付きだったのですが、なかなか上手に育てられず…(^^;;

種蒔したのがGW明け。解説通り1週間で発芽。





本葉が出てきたので、5/18に植え替え。



その後写真が途切れたのが、手入れもさぼった証拠f^_^;

気づいたら蕾ができていた6/29


発芽率も半分ぐらいだったうえ、途中大雨や強風で倒れたものもあり、生き残ったのはわずか8本程度。

で、冒頭の写真が7/13


もともとは、職場の小さなお客様たちと色水遊びをしようと植えていたものなのですが…

これじゃしょうがないと放置していたところ

…!?

ええーっ!?

ベニバナって、本当に紅くなるんだ!!!!!




オレンジ色なのになんで紅花なのかと思っていたら、ちゃんと紅くなるんです。

カメムシ付き(ブチヒゲカメムシ)ですが、下の方から色が変わってきてるのがわかります。


育ててみて初めて知りました!!!



こうなると俄然興味がかき立てられ、いろいろ調べるうちにわかったのは、紅花の色素は水によく溶けるサフラーイエローと呼ばれる黄色の色素がほとんどで、わずかに赤色も含まれているらしいです。

なので、草木染めをするときには、最初に黄色の色素を水で抽出し、それからアルカリ溶液で赤色を抽出するとのこと。


わずか6つの花がらですが、水に浸すとみるみる黄色になりました。

左上の茶漉しに入っているのが花弁。

これを炭酸カリウムの水溶液に入れろと書いてあったのですが、こんなに少量なので、とりあえず手元にあった重曹で代用(^^;;




それがいけなかったのかは定かではないのですが、とりあえず今回は撃沈⤵︎
まあ、6厘だけですから仕方ないか…




紅というより茶色…
後からクエン酸も足してみたけれどどちらかというと黄色寄りの色素にしかならず…
水出しが足りなかったのかな…

せっかくなので「水出し紅花液(笑)」で毛糸を染めてみることに。

桜染の時に使ったアルパカウール



こんな感じで浸してみます。
指にちょこんとあるのが残りの花柄。
けっこう赤いから、いけると思ったんですけどねー。


みかん色の毛糸になりました(*^^*)



真ん中は元の色。
右端が水出し紅花液。
左端は重曹につけた液。

紅色への道は険しそうですが、色水遊びにはもってこいの素材になりそう。
…で、遊んだ後の残りを使って紅色を抽出!!!

なーぁんて上手けばいいけれど…
来年はもっとたくさん育ててみようかな。

なお、本来の紅花染めは、黄色い色素を取り出した後、臼と杵でついて団子状に丸めた紅花餅を乾燥させてから色素を取り出すそうです。そうすることで、発酵し、より赤い色素が取り出せるんだとか…。

そもそも昔は紅花から口紅を作っていたんですよね。

去年京都で見た「Where Culture Meets Nature ~日本文化を育んだ自然~」という企画展の展示↓



これが紅花から作った口紅。

完全に乾くと緑がかった光沢を帯びるらしいです。それを濡らした筆で伸ばして使うんだとか…

そして、今の技術では再現不可能とも呼ばれる、美しい紅花染めの着物



すごい発色!!!!!

でも確かに紅花の「紅」



ベニバナ栽培を通して感じた色の不思議。
そして、一つの体験がつながっていく楽しさ♪



これまでオレンジ色だとばかり思っていたベニバナが、枯れる前にはちゃんと紅くなるんだもんなぁ…。

やはり何事もやってみるって大切!!!
これからも自分のペースで、自分なりに挑戦したり、楽しんだりしていきたいなって思います♪





大人気のアマビエ様
出典は、京都大学附属図書館所蔵「肥後国海中の怪」

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