





この第6話は、おバカ映画ジャンルで名の知れた井口昇監督が演出されてます。脚本はいずみ吉鉱さん。
児童文学の大ヒット作『ハロウィンの動く城』の作者からパーティーに招かれた銭形 零(夏帆)と高村一平(草刈正雄)が、山荘の瞬間移動マジックを利用した殺人事件のトリックを解いていくストーリー。
巷のハロウィン・ブームに『ハリー・ポッター』や宮崎駿アニメ、さらに人気ドラマ『トリック』まで取り込んじゃう、何でもアリの自由さが『ケータイ刑事』シリーズの強み。
良い意味で自主製作映画のノリに近く、だからこそ創り手の刑事ドラマ愛がダイレクトに伝わって来るし、佐藤二朗さんも思い存分バカが出来るw
そして何より、スタッフ&キャストが一丸となって新人女優を支え、育てて行こうとする姿勢、温かい空気がとても心地好い。
特に本作のヒロイン=夏帆さんは歴代最年少の13歳で、当時はほとんどズブの素人同然とあって、監督さんや草刈さんから文字通り手取り足取り、物凄く丁寧に演技指導されたみたいです。だから回を追う毎に彼女の芝居が上達していく、その成長過程を見守る楽しみもある。
ましてや現在、メジャーの第一線で堂々たる演技を見せ、ベッドシーンまで披露するようになった夏帆さんを我々は知ってますから、何だか不思議だし感慨深いものがあります。
この第6話の犯人役ゲストは、当時25歳の岡元夕紀子さん。雑誌モデル出身で、1997年に原田眞人監督の映画『バウンス ko GALS』で女優デビュー。
『アナザヘヴン』『リターナー』『プレイガール』『ユダ』『乱歩地獄』等、多数の映画やドラマに出演、ヌードも披露されてますが、本作の2年後、2006年に引退されてます。