☆FILE.9『警察犬が喋った!?』
(2011.3.19.OA/脚本=伴 一彦/演出=松永洋一)
いつものように、警察犬「ミハイル」と張り合いながら殺人容疑者の匂いを追う、花森一子=ワンコ(多部未華子)。
それぞれ別の匂いを追跡し、ミハイルが駐車場で行き詰まったのに対して、ワンコは容疑者のアパートにまで辿り着き、みごと逮捕に成功。捕まえたのは先輩刑事達だけどw
自分の嗅覚が捜査に役立ち、みんながアテにしてくれてる状況に、すっかり慢心しちゃうワンコ。
ところが、捕まえた容疑者には確かなアリバイがあり、真犯人は別にいる、つまり誤認逮捕だった事が判明し、今度はすっかり意気消沈。
おそらく、ミハイルが追ってた匂いの持ち主こそが真犯人なんだけど、そのミハイルも元気がなく、なぜか引きこもり状態。ワンコも嗅覚捜査を禁じられ、もはや事件は迷宮入り?
すると、ワンコの夢に謎のドイツ人(ジリ・ヴァンソン)が現れ、これからはキミがボクの相棒だと告げます。そう、そのドイツ人はミハイルなのでしたw
駐車場で匂いを見失った時、世話係の田村鑑識員(田口トモロヲ)が、自分じゃなくてワンコの鼻を信じて追跡を中止した事で、ミハイルは大きなショックを受け、失望していたのでした。
でも、真相は違ってた。田村鑑識員は、既に老齢の域に入ったミハイルと一緒に、自らも引退する覚悟を決めていた。追跡をやめたのはミハイルを信じてなかったからじゃなく、体調を心配しての事だったワケです。
ワンコが間に入ったお陰で信頼関係を取り戻したミハイル&田村鑑識員は、あらためて真犯人の匂いを追跡し、みごと逮捕して見せるのでした。
いつもワンコ刑事にお株を奪われ、いまいちパッとしなかった名警察犬ミハイル=フォン=アルト=オッペンバウアー=ゾーン号の活躍が描かれ、世話係の田村さんにもスポットが当てられた、ラスト前のエピソード。(東日本大震災の影響で放映が1週間延びました)
人間化したミハイルは原作マンガに登場済みだけど、まさか実写ドラマにまで出て来るとは!w しかも、今回はワンコ刑事が見た夢として描かれたけど、後の番外編スペシャル『デカワンコちょっとだけリターンズ』では普通に東京に現れるしw
よりメルヘンチックな世界観を目指したと言うより、犬に芝居させるのが面倒臭くなっただけかも知れませんw
前回、13係の仲間達から信頼されてることを自覚したワンコが、今回すっかり調子に乗って慢心しちゃってるのが可笑しいしw、それが大きなミスに繋がり、しょんぼり落ち込む姿がまた可愛いんですよね。
それを多部ちゃんが、いつもながら実に巧みに演じて、着実に笑わせてくれます。コミカルでありつつリアルなんですよね。同僚刑事たちの掛け合いも息ピッタリで、全編どこを切り取って観ても面白く、ダレ場がありません。
入院してたチャンコ刑事(石塚英彦)がいきなり現場に現れても誰もリアクションしないしw、いちいちツッコミを入れて解説したりしない、高度なユーモアが成立する『デカワンコ』は、ほんと超一級品のコメディドラマです。
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