☆第4話『逆転』(1986.10.26.OA/脚本=大川俊道/監督=手銭弘喜)
『あぶない刑事』のTV第1シリーズは本当に面白い!って書きましたけど、なにせ長い番組ですから、エピソード毎に当たり外れは当然あります。
第4話は犯罪現場を目撃した家出少女(河合美智子)が生命を狙われ、たまたま知り合ったユージ(柴田恭兵)に助けを求め、頼り甲斐がやがて恋心に……っていう、ユル~イお話でした。
好き嫌いはあるでしょうが、刑事ドラマには(例えコメディであっても)ある程度の緊張感が不可欠だと私は思いますんで、これはハズレと言わざるを得ません。
あぶデカ(しかも大川俊道さんの脚本)にしてはアクション描写もえらく淡白で、ゲストの河合美智子さん(当時18歳)以外に見所はありません。そう、今回は河合さんの画像を載せる為だけのレビューです。
’83年の映画『ションベンライダー』で主役に抜擢され、同時に歌手としてもデビュー。’96年の朝ドラ『ふたりっ子』で演じた「オーロラ輝子」の名前でリリースした演歌『夫婦みち』の大ヒットを憶えてる方は多いかと思います。
ボーイッシュで天真爛漫なキャラクターは私好みなんだけど、オーロラ輝子を凌ぐ当たり役に恵まれなかったのは残念に思います。
’80年代のドラマを観ると、若い女優さんがみんな松田聖子さんばりのブリッコ演技(でなければ中森明菜さんばりのツッパリ演技)をしてて、ちょっと背中がむず痒くなるんだけど、河合美智子さんはサマになってましたね。ルックス的に無理がないし、しっかりとした演技力があるからでしょう。
あぶデカの後番組『あきれた刑事』では網浜直子さんとコンビでレギュラー出演。寒いギャグ連発でスベりっ放しだった作品世界の中で唯一、河合さんの場面だけは安心して観られたような記憶があります。
オーロラ輝子役があたり当時はバラエティーにドラマ、歌番組にひっばりだこになってしまいました。歌があんなにうまいとはすごくびっくりしたのを覚えています。ところがフィーバーも長続きせずに数年するとテレビに見かけなくなり一発屋みたいになってしまいました。オーロラ輝子がなかったらその後もずっと脇役としてテレビに出続けることができて重宝されていたのではないかと考えてしまいます。「ふたりっ子」面白くてすごくはまった朝ドラですが、出演者の河島英五さんや桂し雀さんはお亡くなりなり、主演の岩崎ひろみや菊池麻衣子はその後目立った活躍はなくてあまり縁起のいいドラマには思えなくなってしまいました。河合美智子さんも脳出血で半身麻痺になってしまったようです。また河合さんの元気な姿が見てみたいです。