2014年の秋シーズン、TBS系列の月曜夜8時「月曜ミステリーシアター」枠で全10話が放映された刑事ドラマ。前身のパナソニックシアター(『水戸黄門』『特命!刑事どん亀』等)からの流れを受けた、コッテコテの勧善懲悪=娯楽路線です。
仲間由紀恵さんがアメリカで心理学を学び、相手の話に耳を傾けるカウンセリング能力を身につけたら、人の潜在意識下の声まで聞こえるようになっちゃったから驚いた!……というヒロイン・水沢 桜を演じておられます。
で、高島礼子さん扮する五十嵐署長にスカウトされ、駒込中央署の生活安全課に勤めながら、市役所の苦情処理係や病院の介護士など「人の話を聞く」職業に変装し、潜入捜査によって事件の謎を解いていく。
さらに桜は地元FMラジオ局のDJ「こころ」という別の顔も持っており、リスナーからの投稿ハガキを通して、市民の声を聞いている。
……とまぁ、なんとも盛り沢山な設定で、とっても散漫な印象を受けましたw 超能力モノであり心理学モノであり潜入捜査(スパイ)モノでありアクションコメディであり、もちろん謎解きモノでもあり……
「真(まこと)言葉と偽り言葉、この耳でハッキリと聞き分けた!」
「この事件、桜がしかと聞きました!」
……って、なんと決め台詞まで複数ある! それだけは1つに絞った方がいいと思うけどなぁw
桜と対立しながら共に事件を追う、捜査課の熱血刑事・竹内(佐藤隆太)は「人の話を聞かない」キャラだったりして、とにかく「聞くこと」にこだわったドラマという、テーマだけは一貫してるんだけど……
散漫な印象を受けた理由は他にもあって、キャラ設定や決め台詞などは『ごくせん』『トリック』など仲間さんの娯楽路線を踏襲したノリなのに、事件の内容や捜査の描かれ方はえらくシリアスで重いんですよね。
かと思えばクライマックスはバリバリの格闘アクションでw、なんだかタイプの違う2つの番組(例えば『あぶない刑事』と『相棒』)を交互に観てるような錯覚に陥っちゃう。
私としては娯楽路線をもっと突き詰めて欲しいし、そっちに焦点を合わせて観ちゃうもんだから、真面目に捜査してる場面がかったるくって仕方がない。最初からシリアスなドラマだったらそうはならないんだけど。
しかも初回は2時間スペシャルだったもんで、思いっきり中弛みを感じてしまいました。もういい加減やめませんか? 初回や最終回を2時間スペシャル化するのは。率直に言って、観るのがしんどい!
だけどクライマックスの格闘アクションで、私の心が動きました。昨今の番組にしては、けっこう本格的にやってくれてます。
佐藤隆太くんが1人で頑張ってるだけ(主役の仲間さんは動かないw)なら「素晴らしい」とはまだ言えないんだけど、バイクに乗って颯爽と現れ、まるで往年の志穂美悦子さんみたいに華麗なアクションをキメてくれる、桜の妹=楓(かえで)がメチャクチャ格好良いんですよね!
演じてるのは「文音(あやね)」っていう帰国子女の女優さんで、調べてみたらなんと、長渕剛&志穂美悦子夫妻の娘さんじゃありませんか!
剛はどーでもいいんだけどw、我らがビジンダー悦子さんの二世となると、こりゃちょっと応援したくなりますよね。悦子さん以来、日本じゃ女性アクションスターのポジションが空席のままですから、文音さんみたいな人にスポットを当てる事には大賛成です。
応援したくなると言えば、仲間由紀恵さんって人がまた、何となく守護本能をくすぐられる存在なんですよね。数年前に主演された刑事ドラマ『ジョシデカ!』は相棒役がちょっと何だか……でしたからw、スルーしちゃったんだけど、今回は単独主演だしちゃんと応援しないとなあって。
ほか、相島一之、木野 花、駿河太郎、不破万作、草笛光子etc…といったキャスト陣が脇を固めておられます。
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