ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『Gメン'75』#268

2021-01-23 00:05:05 | 刑事ドラマ'80年代









 
☆第268話『Gメン 対 世界最強の香港カラテ PART2』

(1980.7.19.OA/脚本=高久進/監督=鷹森立一)

謎の風来坊=ドラゴン(ブルース・リィこと何宗道)は、実は香港警察本部の周警部(高品 格)と繋がっていた!

当初は日本総領事官の身代金100万ドルをネコババして山分けするつもりだったけど、正義感に目覚めた周警部が香港ギャングに殺されてしまい、復讐を誓ったドラゴンはGメンと協定を結び、東南アジア最凶の犯罪組織と死闘を繰り広げるのでした。

……てな感じで、ストーリーは完全にドラゴンを中心に回っており、最強の用心棒にしてボクらの筋肉アイドル=ヤン・スエとクライマックスで対決するのもドラゴン、香港ギャングを壊滅させるのもまたドラゴン。

Gメンは途中でギャングの雑魚どもと闘いはするものの、あとは全部ドラゴンに任せて香港ツアーを満喫w 黒木警視正(丹波哲郎)と立花警部(若林 豪)に至っては東京から「早く解決させろ」と電話でハッパをかけるだけで、いっさい仕事をしていない!w 丹波ボスはいつもの事だけど、いよいよ若林さんまで!w

てなワケで私はいまいちノレなかった今回の香港カラテ前後編だけど、そもそも『Gメン'75』がレギュラーの刑事よりゲスト(犯人や被害者)側を主役にしがちな番組ですから、単に自分の好みに合わなかっただけのこと。もしかすると当時のチビッコたちは「うわっ、ブルース・リーが出てる!」ってw、まんまと騙されて熱狂してたのかも知れません。

そんなブルース・リィ(黎小龍)さんに興味がおありの方には超オススメですw

元々はジェームズ・ホーという芸名でスタントマンをされてたのが、ブルース・リー御大が亡くなってからソックリさんとして担ぎ上げられ、御大の伝記映画や続編、バッタもん映画でさんざんモノマネをやらされて、ご本人はきっとウンザリされてたんでしょう、今回のOPタイトルには本名の何宗道(ホー・チョンドー)でクレジットされてます。

それでも役名は「ドラゴン」でヌンチャク技をやらされてますから、リー御大の呪縛から逃れることは出来ず、やがて映画界からフェードアウトされていく事になります。

世紀のカリスマ・スターに似てなければスタントマンだけで終わってた筈で、果たしてどっちの道がご本人にとって幸せだったのか、我々には知る由もありません。ただ、こうして日本のTVドラマで堂々と主役が張れたんだから、そっくりさん稼業も捨てたもんじゃありません。

セクシーショットは4代目となる女性Gメン=吹雪杏子を演じられた中島はるみさん、当時21歳。グラビアモデルからスタートされ、深夜バラエティー『11PM』のカバーガールに選ばれた'80年に『Gメン~』にも抜擢され、翌'81年には歌手デビューも果たされてます。'89年に結婚・引退されるも2013年に復帰、最近では『警視庁・捜査一課長2020』#15にもゲスト出演されてます。

ちなみに上の画像2枚目と3枚目で中島さんと一緒に写ってる女性は、日本総領事官の娘を演じられた好井ひとみさん、当時20歳。この方も竹井みどりさんに負けじと通算7回『Gメン~』に登場されてる常連ゲストで、後に『仮面ライダーBLACK』('87~'88) の敵幹部「大神官ビシュム」役で注目される女優さんです。

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『Gメン'75』#267

2021-01-21 23:13:11 | 刑事ドラマ'80年代










 
☆第267話『Gメン 対 世界最強の香港カラテ』

(1980.7.12.OA/脚本=高久進/監督=鷹森立一)

香港の日本総領事官が、東南アジア最凶の犯罪組織=香港ギャング(用心棒はもちろんボクらの筋肉アイドル=ヤン・スエ!)に誘拐された!

香港ギャングは日本政府を相手どり100万ドルの身代金を要求! 密命を受けた警視庁の南雲警視(川津祐介)は、Gメンの中屋(伊吹 剛)、島谷(宮内 洋)、田口(千葉 裕)、吹雪(中島はるみ)と合流して香港へ飛び、香港警察本部の周警部(高品 格)の協力を得て、香港ギャングと血で血を洗う死闘を繰り広げるのでした。アチョーッ!!

……って書くと面白そうなんだけど……w

どうにも困ったことに、肝心のGメンがあまり活躍しないんですよね。『Gメン'75』の代名詞とも言えるこの「香港カラテシリーズ」って、そもそもGメンのカラテ番長=草野刑事(倉田保昭)のアクションを存分に見せる為の企画だった筈で、倉田さんの降板後は我らがV3(ブイスリャアアアーッ!!)こと宮内洋さんがその座を引き継いだものと思ってたのに、どうやらそうじゃないらしく……

じゃあ、今回の主役はいったい誰なのかと言えば、『大都会』シリーズの頃より更に体重と貫禄が増した高品格さん(ちゃんと香港人に見える!w)かと思いきやそれも違い、じゃあ筋肉がメリメリ唸るヤン・スエさんが満を持して主役に昇格!かと思えば相変わらず芝居は出来ず……w

真の主役はなんと、映画『用心棒』よろしく香港ギャングとGメンの両方にその腕っぷしをアピールし、雇わせてあわよくば100万ドルをネコババしようと企む謎の風来坊、その名はドラゴン! 演じるのはホー・チョンドー(何宗道)、別名=ブルース・リィ!w

幾多いるブルース・リー御大そっくりさんの第一人者で、香港映画やカンフー物に詳しい方なら「おおっ!」てなるかも知れないけど、そうでもない私から見れば単に得体の知れないガイジンですw

そんなよく分からん人がいくら活躍しても、どんなに凄いカンフー技を見せてくれても、気持ちが入らないもんでドラマとして楽しめません。

そりゃあ確かに、さすが本場のカンフースターだけあって、我らがGメンとは動きの速さも迫力も格段に違います。だからGメンと闘わせるよりも、香港スターどうしで闘わせる方がよりハイレベルなアクションが撮れると制作陣は判断したんでしょう。

あるいは、このシリーズが香港で大変な視聴率を稼いでるもんで、香港スターを主役にすればもっと盛り上がるだろうっていう目算があったのかも?

いずれにせよ残念です。その判断は完全に間違ってます。以前までの香港カラテシリーズは、本場のカンフースターほどは動けないGメンが、無理してバケモンみたいな敵と闘うからこそ面白かったんですよ!

少なくとも私は、カンフーそのものに興味があるワケじゃない。だから本物のカンフースターがいくら出て来ようが別に嬉しくない。(ジャッキー・チェンやユン・ピョウが出てくりゃ話は別だけど)

これって、石原プロが『西部警察』の平成復活版でわざわざ大枚叩いて海外のスーパーカーを取り寄せて、扱いきれずに事故を起こしちゃった愚行と似てませんか? ファンは(少なくとも私は)別にスーパーカーが見たいんじゃなくて、デコレートした日産車をスーパーマシンだと言い張る中学生感覚こそが好きだったのに!

そんなワケで今回の香港カラテはイマイチなんだけど、日本のテレビ番組でこんな事やってた時代がやっぱり懐かしいし、観たことない読者さんにも雰囲気だけ味わって欲しくてレビューしました。

セクシーショットはドラゴンの妹(つまり香港娘)を演じられた、当時21歳の竹井みどりさん。刑事ドラマのミューズと呼ばせて頂きたい女優さんの一人で、この『Gメン'75』だけでも10回近くゲスト出演されてます。
 

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『遺留捜査』6―#01

2021-01-19 21:55:35 | 刑事ドラマ2000年~










 
2020年冬シーズン、テレビ朝日系列の木曜夜8時「木曜ミステリー」枠でスタートした、テレビ朝日&東映の制作による人気シリーズの第6弾。シーズン1開始からとうとう10年が経っちゃいました。

京都が舞台になったのは2017年夏のシーズン4から。'18年夏のシーズン5から6本の単発スペシャルを経て約2年半ぶりの連ドラ再開。

主人公はもちろん、超マイペースで遺留品にとことんこだわる変わり者、京都府警捜査一課特別対策室のチャリンコ刑事=糸村聡 警部補(上川隆也)。

その上司となる佐倉室長代理(戸田恵子)、同僚の神崎刑事(栗山千明)、雨宮刑事(永井 大)らは続投、ベテランの岩田刑事(梶原 善)は今回をもって退職となり、代わって若手の沖田刑事(戸塚純貴)が第2話からレギュラー入りする模様。そして糸村とはくされ縁の科捜研技師=村木(甲本雅裕)とその助手=滝沢(宮崎香蓮)も続投となります。

同じテレ朝&東映による制作で、ターゲットにしてる視聴者層(中高年?)もたぶん同じであろう『相棒』シリーズと雰囲気がよく似てるんだけど、私はあまり『相棒』を好まないのに対して、この『遺留捜査』はストレスなく観られるんですよね。その違いは一体なんなのか?

まず筆頭に挙げたいのが、糸村聡が『相棒』の主人公=杉下右京(水谷 豊)みたいに突出した天才じゃないこと。勘と洞察力じゃ右京さんに負けてなさそうだけど、糸村さんは遺留品を手掛かりにあくまで堅実な捜査で事件の真相に迫っていく。言わば遺留品の単なるマニアだから、私としては感情移入し易いw 右京さんには到底なれないけど、糸村さんなら努力すればなれそうな気にさせてくれる。

突出した天才ゆえ『相棒』はどうしても右京さんの一人舞台になりがちだけど、糸村さんは同僚たちのサポート無しじゃ事件を解決できない。つまりチームワークが描かれるワケで、私にとってのバイブル『太陽にほえろ!』により近いとも言えるんですよね。

で、いまだに特命係の二人と出くわすたび大袈裟に煙たがる捜査一課の刑事たち(ええかげん慣れろよ!)とか、警察上層部の嫌味な連中みたいなキャラが『遺留捜査』にはほとんど出て来ない。ああいう描写に辟易してる私にとってはそこも大きいです。

『相棒』の大きな特長でセールスポイントでもあろう、右京さんと政界セレブたちとの深い関わりも、政治にも上流階級にもまったく興味がない私にとっては邪魔にしかならない。そもそも登場人物が多すぎる!w

逆に言えば、他の刑事物には無いそれらの特長があるからこそ『相棒』はヒットしたんでしょうから、これは好みの問題に過ぎません。『相棒』がつまらないとは一言も言ってないので、ファンの方は気を悪くなさらないで下さい。

『遺留捜査』を語るのにわざわざ『相棒』を引き合いに出さなくてもいいじゃん!(おいちょ待てよ!)って声も聞こえて来そうだけど、おっしゃる通りですw 『遺留捜査』自体はそれほど特長ある作品じゃないもんで、どう書けばよいやら考えあぐねた末に『相棒』を利用しちゃいましたm(__)m

強いて言えば、その特長の無さこそが魅力なのかも知れません。奇をてらわず、流行にも左右されず、あくまで堅実に刑事たちの仕事ぶりを描く。その潔さに我々中高年は魅了され、癒されてるのかも?

初回は1本のスプーンという遺留品だけで2時間を引っ張り、殺された画家の優しさや母娘のドラマに結実させた見事なストーリー。中山忍、山谷花純、山田キヌヲ、吉川依吹、福井裕子、そして柄本明と、ゲスト俳優陣も多彩で見応えありました。

中山さんは以前レビューした単発ドラマ『白い刑事』でも確か過去に殺人容疑で服役した女性(実はいい人)の役で、そういうポジションを確立されてますよねw

セクシーショットは実質のヒロインを演じられた山谷花純さん。2015年の『手裏剣戦隊ニンニンジャー』でモモニンジャーこと百地霞を演じて注目された方だけど、デビューは'08年で『あまちゃん』や『鈴木先生』『ラストホープ』など数多くの作品に出演されてます。刑事ドラマにも度々登場され、'19年の『トレース/科捜研の男』ではヒロイン=新木優子さんの妹役でレギュラー出演されてました。










 

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『天国と地獄/サイコな2人』2021

2021-01-18 14:30:03 | 刑事ドラマ HISTORY










 
2021年冬シーズン、TBS系列の日曜夜9時「日曜劇場」枠でスタートした、森下佳子さんのオリジナル脚本によるサスペンスドラマ。

努力家だけど一本気すぎて融通が利かない警視庁捜査一課の中堅刑事=望月彩子(綾瀬はるか)が、連続猟奇殺人事件の容疑者=日高陽斗(高橋一生)を追い詰め、歩道橋の階段を二人で転げ落ちたら驚いた!

そう、綾瀬はるかさんのボインボイィィィ~ン!な身体が、高橋一生くんのおっさんボディーと入れ替わってしまった!! おいちょ待てよ! ボインぼよよ~んっ!!

だけど私が真においちょ待てよ!と思ったのは、その直後のシーンです。本当に信じられません。スタッフの良識を疑います。古くから私のブログを読んで下さってる方なら、書かなくても分かって下さるだろうと思います。

そう、せっかく綾瀬はるかさんののボインボイィィィ~ン!な身体を手に入れながら、なぜか高橋一生くんが一度もおっぱいを揉み揉みしない! そんなバカな!? あり得ない! ボインぼよよ~~んっ!?

ふつう揉むでしょう? 揉んで揉んで揉んで揉んで揉んで揉んで揉んで揉んで、回して回して回して回すでしょう、心が男なら! 『転校生』でも『君の名は。』でも、まずは最初に揉みましたよ、おっぱいを! おっぱいを! おっぱい! しかも綾瀬はるかのおっぱいですよ?! 綾瀬はるかのおっぱいです! 綾瀬はるかのおっぱい!

綾瀬さんのおっぱいを揉まずして、なんの為に綾瀬さん主演で男女入れ替わりドラマを創るのか?! 一生くんはもう大人だから揉まないって? いやいやいや、笑わせないで下さい。いくつになったって揉みますよ男なら! そこに綾瀬はるかのおっぱいがあれば! 揉みます! 必ず揉む! 絶対に揉む! 揉むと言ったら揉む!

まぁしかし、連続殺人鬼のサイコ野郎だけは揉まないのかも知れません。私はサイコかも知れないけど連続殺人鬼じゃないので、その心理は解らない。そう自分に言い聞かせて納得するしかありません。

いやいやしかし、それにしたって、揉むと思うんですけどねえ、いの一番に。このドラマに視聴者がリアリティーを感じられないとすれば、一生くんが綾瀬さんのおっぱいを揉まないからです。綾瀬はるかのおっぱいですよ? 分かってますか? ただのおっぱいじゃない、綾瀬はるかのおっぱいなんです。

さて、綾瀬さんのおっぱいはともかく、入れ替わって2人はこれからどうなっていくのか? 一生くんは綾瀬さんのおっぱいと警視庁捜査一課の刑事って肩書きを手に入れたんだから、さっさと綾瀬さん(姿は一生くん)を刑務所にぶち込めばいいのに、なぜかそうしないで何かに利用するみたいです。そこにムリがあったりしなければいいのですが……(おっぱいを揉まない時点で充分ムリだけど)

「サイコな2人」っていうからには、今のところは一生くん(姿は綾瀬さん)が優勢だけど、そのうち逆転して綾瀬さん(姿は一生くん)が彼?彼女?を利用するのかも知れません。これは『転校生』というよりジョン・ウー監督の『フェイス・オフ』ですよね。

綾瀬さんになりすました連続殺人鬼の一生くんが、彼女と犬猿の仲である捜査一課の河原主任(北村一輝)や、可愛い後輩の八巻刑事(溝端淳平)、同居人の陸(柄本 佑)らとどう絡んでいくのか、その辺りが見所になりそうです。

ほか、管理官に野間口徹、鑑識課員に林泰文、捜査一課長に吉見一豊、一生くんの秘書に中村ゆり、といったレギュラーキャスト陣。

変化球とはいえ綾瀬はるかさん初の刑事物だし、クセモノ一生くんとの入れ替わり演技は見ものだし、どうせおっぱいは揉まないだろうけど飽きずに観られるかも知れません。

化粧っ気なし(私はその方が好きだけど)でノンセクシーだった綾瀬さんが、一生くんの魂を宿したとたん妖艶な微笑みを見せた場面にはゾクっとしました。(だからこそ揉むべきだった!)

「日曜劇場」お得意の涙の押し売りだけは勘弁願いたいけど、初回を観た限りでは心配なさそうです。
 

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『青のSP/学校内警察・嶋田隆平』2021

2021-01-15 23:50:05 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2021年冬シーズン、フジテレビ系列・火曜夜9時枠でスタートした、関西テレビ放送&カンテレ・ケイファクトリーの制作による連続ドラマ。

佐々木充郭さんの小説 (?)『スクールポリス』を原案としてるそうで、キャッチコピーは「守ってやるが、容赦はしない。」

東京都で公立中学校にスクールポリス制度が試験的に導入され、警視庁捜査一課の敏腕刑事・嶋田隆平(藤原竜也)が日本初のスクールポリスに志願、住浜区立赤嶺中学校に配属されることになります。

街でカツアゲをしてたイジメっ子グループを叩きのめし、教室で教師を殴った男子生徒には容赦なく手錠をかけ、すぐさま連行しちゃう嶋田刑事に私は拍手喝采を惜しみませんw

その生徒の将来を考慮して穏便に、みたいな綺麗事が通用するのは万引き程度まで。暴力が絡めば相手に一生もんの障害やトラウマを負わせる可能性があるんだから、自分のやったことを一生後悔するレベルの罰を与えなきゃ意味がない。もちろん正当防衛だったりすれば話は別だけど、今回逮捕された連中は救いようのないクズばかり……に見えるよう描かれてましたから。

生徒をわざと挑発して殴られた教師(石井正則)がすっかり悪者扱いされてるけど、おいおい、ちょっと待てよ(おいちょ待てよ!)って私は言いたいです。挑発される前にさんざん授業を妨害し、先生を蔑み罵倒して来た生徒の罪が、その教師より軽いとは私には思えません。

やり方が卑怯だって? いやいやいや、多勢に無勢(しかもチビ)の先生に暴力を振るう方が百万倍卑怯だと私は思いますけど。そもそも手を出せないどころか、言葉の選び方ひとつで職を失いかねない教師の方が圧倒的に不利ですから。

よって生徒が逮捕されて当然だし、どんだけ反省しようが取り返しのつかない犯罪を犯したんだと思い知らせなきゃ、また同じことを繰り返しますよガキンチョは。それくらいのクズに見える描き方をしておきながら、あとになって本当は素直ないい子でしたみたいな見せ方されても、私は信用できません。それが生徒の芝居じゃないとしたら、重度の多重人格者でいよいよヤバいでしょ!(おいちょ待てよ!)って話です。

いくら子供だからって、たとえ挑発されたからって、あれだけの暴力を振るうヤツは絶対にまたやらかすでしょう。その時に相手が死なない保障はどこにも無い。一生オリに入れとけとは言わないけど、厳重注意だけで丸く収まるような嘘っぱちを公共の電波に流さないで頂きたい!(おいちょ待てよ!)

……とはいえ、まあ、そこはフィクションですから、嘘があるのは仕方がない。ただ、このドラマを観てて私がイラつくのは、作者さん、あなたは一体どっちなんですか?ってこと。問題児たちを懲らしめたいのか受け止めてあげたいのか、創ってる人たちの主張がまるで聞こえて来ないことです。

たぶん、そういうドラマじゃないんですよね。私が求める「創り手の魂がこもったドラマ」は、クレーム回避を何より優先する現在のエンタメ界じゃ生まれようがない。それはとっくに分かってたけど、冒頭で主人公がビシッとかましてくれたもんだから、うっかり期待しちゃいました。

そういう作品じゃなくて、学園ドラマにサスペンスとアクション、そして今や必須科目の謎解きゲームを絡めれば、きっと若い視聴者が食いつくだろうっていう、あくまで計算から生まれたドラマ。最近のヒット作はどれもそう。

そういうやり方を否定はしないけど、私好みじゃない。学校ぐるみで何か隠してるだとか、主人公には実は別の狙いがあるだとか、わざとらしい「謎」で引っ張る作劇にはもうウンザリなんです。

藤原竜也くんの芝居は好きだし、アクションも頑張ってくれてるし、もっとシンプルに「心根の腐ったガキどもを片っ端からフルボッコ!」って、そんな内容なら手放しで絶賛すると思うんだけど、残念です。

嶋田刑事と衝突しがちな熱血教師に真木よう子、校長先生に高橋克実、副校長に峯村リエ、教育委員長に升毅、そして嶋田の後輩にあたる少年係刑事に山田裕貴が扮するほか、山口紗弥加、明日海りお、泉澤祐希、須賀健太、音尾琢真etc…といったレギュラーキャスト陣。

学園が舞台とはいえ刑事が主人公のドラマには期待する分、ハードルも上がっちゃうから不満をいろいろ書いてしまうんだけど、普通に観ればたぶん面白い番組。若手俳優の青田買いや謎解きがお好きな方にはオススメ出来そうです。
 

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