
昨日の憂いを踏み越えて
弥生来にけり雪柳
枯れ枯れと色なす川ほとり
五弁の花の目に痛し
残雪か 雪柳の花びらを
千切りては浮舟の戯れ
故無くも知らず喜びに
川ほとりを走りけり
湧き出づる春のゆらめき
忍び来る緑の若さ
麗となぐ微風に
水面の明り暖かき
唄うなり 細流の音
唄えよや 童と乙女
浮舟の花びらに沿いて
そよそよ風に吹かれて
春遅き北国の子等え
春が来たよと歌を添え
雪柳の白い花びらを
千切りてはその浮舟を
流そうよ
北国の子等え
<雪柳>は夕愁白嶺の詩集「四季の風」の巻頭の作品です。
言葉にリズムがあって楽しい詩だとおもいました。
百合が原公園を散歩中。
うちに帰ったら珈琲を飲みたいなって思いながら歩いてました。