福島原発の内部のロボットが撮影した映像が発表されている。
http://mainichi.jp/articles/20170209/k00/00e/040/243000c
東京電力は2月9日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器内部に自走式ロボットを投入し、圧力容器直下の空間につながる機器交換用レールで見つかった堆積物の除去作業を再開したが、再び中断した。ロボットに搭載したカメラで撮影していた映像が暗くなる不具合が生じたという。東電は「格納容器内の高い放射線が影響している可能性もある」としており、原因を調べている。ロボットの回収を始めた。カメラは累積1000シーベルトまでの放射線に耐えられる設計。
→ 放射線量が非常に高いということ。
東電は、1月下旬にパイプに取り付けたカメラで格納容器内部を撮影。最大毎時530シーベルトの空間放射線量が推定されたほか、圧力容器の真下の足場に、溶け落ちた核燃料の可能性がある堆積物がこびりついたり、穴が開いたりしていた。
→ 格納容器は、メルトダウンし、溶けていること
さて、ロボットが撮影したところの放射線量は、毎時530シーベルトです。
その数値は大きいのかどうかを調べたら、偶々、今日の日経新聞に記事がありました。
アメリカの原子力学会は、毎時530シーベルトという数値についても「想像を絶するほどではない」とした。チェルノブイリ原発事故では、溶けた核燃料の近くは「100シーベルト以上」とみられていることや、1950年代に炉心に穴が開く事故を起こした水性均質炉のケースでは、実際に1000シーベルトを計測したことなどを紹介した。(2017年2月11日朝刊)
それでも、先日のロボットの累積線量の設計値は、1000シーベルト。
つまり、このロボットでは、2時間も持たないということは、当初の想定以上であることを意味していると考えます。
原発事故の解体作業は、計画通りには難しそうです。
事故から、もうすぐ、丸6年になりますが、まだ、この程度の把握しかできていません。
冷却用に地下水を注水していますので、高濃度の汚染水が発生しております。
冷凍土もうまく機能していないようなので、汲み上げられない地下水も、多分、海に注がれているかと思います。
このような状況でも、原発を、再稼働したり、再稼働させようとしています。
今や、経営戦略で、原発を選択した東芝が苦しんでいます。
解体作業をどこまでするのかを、ほぼ6年経つ今、再度見直しが必要かと考えます。