目的を持って始める「ゆうゆう生活」

<Begin with the End in Mind>悠悠、融融、優遊、悠悠閑閑な「ゆうゆう」生活のブログ

日経新聞が、三菱地所の超高層ビルのリーク(スクープ)記事発表で、三菱地所がお怒り

2015-09-05 | ビジネス

三菱地所が、2027年に竣工予定の390メートルの超高層ビルを建設すると発表した。

現在、大阪のあべのハルカスが、300メートルで日本一。

その記録が塗り替えられ、日本一の超高層ビルが建設される話。

お怒りなのが、発表当日までリークしないと言う業界内のルールを破り、発表日、日経新聞が朝刊にリーク記事を掲載したことである。

紳士協定を破ったため、お怒りの三菱地所が、日経新聞記者の会見場への入室を拒否する張り紙を張り出したことが話題になっている。

 

私も、30年前、新製品の企画等の仕事をしていた。

記者会見の1週間前に、記者クラブの投函箱に、自社の新製品の発表会見をする旨を投函する。

どんな製品内容なのかも、ある程度知らせてある。

各社の記者は、発表会見のスケジュールを見て、当日の記者会見スケジュールを調整している。

 

記者会見を準備する企業側は、翌日の新聞に自社製品の記事をできるだけ大きく掲載して貰うために色々と画策する。

まず、記者会見は、誰が発表するのか。

社長自らなのか、専務、常務なのかを、画策する。

社長が記者会見するとなると、記者も出席してくれる確率が高くなる。

次に、昼時を狙って、お弁当を準備し、できるだけ出席して頂けるように画策する。

 

1週間前の投函で、その後、企業側が製品発表のをキャンセルをすると、延期したその製品の記事を取り上げないという、暗黙の記者の制裁もあった様に聞いている。

実は、企業とメディアは、持ちつ持たれつの関係である。

記者は、1週間前には、どの企業で、どんな発表があるかは、事前に知っているのである。

担当していた当時は、スクープ記事は、独自取材でその情報を入手した場合だけと聞いている。

スクープでもないのに、日経新聞はリークしたようである。

今回の三菱地所の対応によって、企業とメディアとのからくりが明らかになってしまった。

メディアのモラル・レベルの低下の事象と考える。

 

閑話:

昔、本のタイトルで、「毎朝読む大新聞は死亡記事しか信用できない (1984年) 」という本があった。

新聞を良く読んでいると、政府の発表記事、製品発表記事、警察発表記事、業界団体発表記事等が主体であることが分かる。

 

なお、報道しないことを、ニュース・エンバーゴー、プレス・エンバーゴーと言う。

エンバーゴー (embargo):

特定の日時までニュースを報道しないよう,報道機関に対して出される要請。報道解禁時刻。


最新の画像もっと見る