上善如水

ホークの観察日記

『本に埋もれて暮らしたい (桜庭一樹読書日記)』

2014-07-20 00:22:09 | 本と雑誌
 暑さに追われるように、クーラーの効いた図書館で一休み。

 そこで桜庭一樹さんの『本に埋もれて暮らしたい (桜庭一樹読書日記)』(東京創元社)をしばし読書。

 本に埋もれて暮らしたいけれど、それと同じくらい、本を読んで暮らしていけるお金と時間が欲しいです(苦笑)

 

 出版社のこと、編集者との会話(飲み会?笑)と、本以外にも興味深い話がいっぱい載っています。

 中でも面白かったのが、NHKの朝ドラで話題の村岡花子さんについて。

 『赤毛のアン』を翻訳する際、マシューが亡くなるクライマックスで、村岡花子さんはバッサリ原文を省略して訳したそうで、その事についてふれている、山本史郎さんの『東大の教室で『赤毛のアン』を読む―英文学を遊ぶ9章』(東京大学出版会)を紹介しています。

 翻訳者によって原文のイメージが随分変わってしまうのはよくあることなんですよね~

 私は村岡花子さんの訳は好きなんですが、モンゴメリの文章をけっこう削っていることに驚きました。

 村岡花子さんの『赤毛のアン』は原文に忠実な完訳というわけじゃなかったんですね。



 原文に忠実といえば、NHKドラマ「花子とアン」も随分実際の「村岡花子」とは違う方向に”翻訳”されていますね~

 原案とされてる『アンのゆりかご』の作者で、村岡花子さんのお孫さん村岡恵理さんも講演でその違いを語ってみえましたが、実際の村岡花子さんはお酒は飲まなかったそうです。

 キリスト教との関係も、奉仕活動や当時の歌人との交流もドラマではあまり描かれていません。

 やたらカフェに入り浸って自分や他の人の恋愛事情に引っ張り回されている印象(苦笑)

 子供たちに向けた物語を届け続けた村岡花子さんのことをもっとメインにして欲しいなぁ、と思いながら見ています。

 美輪明宏さんのナレーションだけが毎回楽しみです♪



 

 
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
くちこが子供の頃、古い図書館で読んだ赤毛のアン... (くちかずこ)
2014-07-22 09:42:41
くちこが子供の頃、古い図書館で読んだ赤毛のアンの全巻は、一体誰の訳だったんだろう・・・・
数年前、NHKの英会話教室が赤毛のアンの原文が毎回だったのが結構面白かったです。
その割りに、英語は今でもダメですが。
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>くちこさん、ありがとう☆ (ホーク)
2014-07-24 21:25:56
>くちこさん、ありがとう☆

NHKの英会話は面白いものが多いですよね。
私も「リトル・チャロ」という子犬の活躍するシリーズの最初の方はよく見ていました。
英語はさっぱりうまくなりませんでしたが、ストーリーが面白くて(苦笑)
「赤毛のアン」もいろんな人が翻訳していますね。
私は最初に読んだのが村岡花子さんだったので、もう「赤毛のアン」=村岡花子さんになってしまいました(笑)
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