笑えて泣ける映画、
『自虐の詩』
を借りて来ました☆
監督は堤幸彦。業田良家さんの四コママンガが原作です。
元ヤクザで現在無職、何かというとちゃぶ台をひっくり返すイサオと、そんなイサオに尽くす幸薄い女、幸江の物語☆
幸江役は中谷美紀。イサオ役を阿部寛が演じています。
毎日働きもせずにギャンブルばかりしている無口なイサオに対し、ちゃぶ台をひっくり返されても、給料袋ごとお金を持っていかれても、せっせと食事を用意し、身を粉にして働き、イサオの帰りを待っている幸江はまさに絵に描いたような「幸薄い女」
「幸せになりたい…」と願いながらも、イサオみたいな男に尽くしている姿はもはやコメディー!
働いている定食屋の店長に言い寄られてもイサオのことしか眼中にありません!(なぜあんな男が好きなんだ~~!?)
これでもかこれでもかと襲ってくる不幸のドン底。
幼い時に母親に捨てられ、父親は銀行強盗。
学校では貧乏でイジメられ、愛したのは働かない元ヤクザ。
はたして幸江は幸せになれるのか?
物語の前半はコミカルな場面が多くて、ついつい笑ってしまうのですが、(アパートの隣のおばちゃん<カルーセル麻紀〉は、音が筒抜けなのでちゃぶ台返しの回数から、夜の営みの回数までしっかり数えていたいします♪)、ところが後半、幸江の生い立ちや、イサオとの出会い。
親友の熊本さんとのエピソーゾが入ってくると、これがズルイほどいい話になって行きます。
もう、涙がポロポロ止まりませんでした。
出演は他に、西田敏行、遠藤憲一、竜雷太、名取裕子、松尾スズキ、アジャ・コングと豪華な顔ぶれ。
特に中学生時代の幸江と熊本さんの友情はジーンと来ました。
最初は貧乏同士ということでそこそこ仲良くしていた二人。
ところが美人で勉強もできてお金持ちで、「貧乏でかわいそう」と手を差し伸べてくれるクラスの人気者に、幸江はついついなびいてしまい、熊本さんを裏切ってしまうのです。
たった一人になっても毅然と生きる熊本さん。
しかし、幸江が本当の不幸にみまわれ(まだ不幸になるんです!)誰一人いなくなってしまったその時…
うぉ~ 女同士の友情もいいな~
ちゃぶ台返しで笑い、ドン底だけれど隣で手を握ってくれる人々に涙し、幸や不幸なんてどうでもいいと開き直る幸江に勇気をもらえる映画。
ちょっとホメすぎかな?(笑)
幸せになるようにと、女の子だからと、母親がつけてくれた幸江という名前。
コミカルな演技から、感極まった表情まで演じる中谷美紀さんの演技にどんどん引き込まれてしまいました。
いい映画だったなぁ~
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