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前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

ヴィオラ練習備忘録_004

2025-03-23 19:15:33 | ヴィオラ
2025.3.23(ヴィオラ練習30日目)

本日3回目のレッスンに行ってきました。
ヴィオラの練習を始めてから約1ヶ月が経ちました。
初日の何もわからない状態からみれば確実に"進歩"はしているとは思いますが
"一歩一歩前進"とはいかず"一進0.9退"くらいの進み方です。


前回のレッスンからの二週間、ロングトーンとニ長調の音階練習をしてきました。
ボウイングもまだまだ安定しないのですが意識すれば何とか真っ直ぐ弾けるようになってきました。
音(音量や音色)はまだちょっと安定しないのですが。

弓をきちんと持つことが基本中の基本なのですが、これもなかなか安定しません。
大きく間違ってはおらず変な癖がついているわけではないのですが
長くてそれなりに重い"棒"を摘まむように持っているので弾いているうちに"楽な握り方"にズレていってしまいます。

弾いている弦(D線かA線か)や弓の位置(根本か先端の方か)で微妙に指の角度も変わっていくようなのですが
強く持ちすぎていると柔軟性がなくなって逆に弾き辛くなるとのこと。

何事も力を抜く(余計な力を入れない)ことが大切なのですが難しいです。


音階を弾くために左指で順に弦を押さえていくのは相変わらず苦戦しています。
レ(開放弦)
ミ(人差指)
ファ(中指)
ソ(薬指)
と押さえますが、ミとファの間は全音なので結構間が空くというか中指で押さえる位置が遠いんです。
人差指でミの位置を押さえたままで中指がファの位置に届かない!
加えて人差指を固定したまま中指・薬指を独立して自由に動かすのもままならないので。

指が固く指と指(人差指と中指)の間が開かないのが原因かとも思いましたが
先生曰く「指を横に広げるのではなく前に持っていく(伸ばす)感じ」とのこと。

ピアノのように鍵盤に対して手を垂直に置くのであれば遠くの音(鍵盤)を弾くには
手(指)を広げなくてはなりませんが、
ヴァイオリン・ヴィオラの場合は指を手前(自分の方)に伸ばすような感じでしょうか。

なるほど~とは思いましたが頭でわかるのと身体がその通り動くかどうかはまた別の問題。
ですが練習する際に気を付ける点(方向性)がなんとなくわかったような気がします。

まあ、初めてやる動きなので「固い・思い通りに動かない」のは当然なので指の運動も少し教えてもらいました。


左右の手で別々の動きを同時にきちんと行うのは難しいので
・左手の音程は多少悪くても右手のボウイングに気を付けて音階を弾く練習
・右手のボウイングは多少ぶれても左手の運指に気を付けて引く練習
をそれぞれやった方がよいみたいです。

それ以外にも
・力をいれて弓を弦に押し付けるのではなく「弓の重さを弦に伝える(弓をしっかりと弦に置く)」感覚
(これは妻にも同じことを言われました)
・D線からA線に移るときは右手首の角度だけを変えるのではなく右肘を下げる
などなど。

まだまだ先は長い。



Gérard Caussé(ジェラール・コーセ)

好きなピアニスト、ヴァイオリニストを問われれば何人か挙げることはできますが好きなソロ・ヴィオリストというと難しいです。
自分が持っているCDの中でパッと思いつくのがジェラール・コーセです。

バッハ:ゴルトベルグ変奏曲(弦楽三重奏版)
フランク:弦楽四重奏曲(パレナン四重奏団)
フォーレ:ピアノ五重奏曲(ヴィア・ノヴァ四重奏団)
などの愛聴盤でヴィオラを担当しています。
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映画『教皇選挙(Conclave)』

2025-03-20 21:54:04 | 舞台・映画など
映画『教皇選挙(Conclave)』を観てきました。



監督:エドワード・ベルガー
脚本:ピーター・ストローハン
音楽:フォルカー・ベルテルマン
出演:レイフ・ファインズ
   スタンリー・トゥッチ
   ジョン・リスゴー
   イザベラ・ロッセリーニ
製作:アメリカ・イギリス

※大事な部分のネタバレはしないように書きます。

カトリックの最高指導者・ローマ教皇の死去もしくは辞任後に行われる新教皇を選ぶ選挙のことを
「コンクラーベ(Conclave)」と呼びます。


物語はコンクラーベを執り仕切る首席枢機卿・ローレンスの視点で進みます。
このローレンス枢機卿役のレイフ・ファインズの演技が本当に素晴らしかった!
映画の評価は賛否あるかもしれませんが、これについては異論はないと思います。

投票前にローレンス枢機卿は「確信」という罪について話をします。
「確信」だけで「疑念」を抱かなくなれば不可解なことはなくなり「信仰」も必要なくなる・・・

このスピーチは作中の枢機卿団に言っていると同時に
映画を観ている我々にもその意味を問うているように感じます。

権謀術策が渦巻くドロドロの選挙戦・・・というだけの単純な物語ではありませんでした。


投票権のある枢機卿団は新教皇が決まるまでの間、隔離された状態で選挙に臨みます。
しかし、投票に影響を及ぼさないよう外界からの情報を遮断することは
見方を変えると世間(世界)で起きていることから目を逸らしているようにもとれます。

実際、舞台はバチカン市国の中だけで、司祭と修道士以外の一般人は全く現れません。

投票会場となる「システィーナ礼拝堂」と宿泊施設である「聖マルタの家」という閉ざされた空間の中で
扉を閉める音や鍵がかかる音が殊更強調され、密室感、閉塞感が増していきます。


その閉塞感に文字通り"風穴"を開けたのは皮肉にもローマ市内で起こった自爆テロの爆風でした。

カトリックにおいて聖霊(の息吹)は、しばしば"風"として表現されます。
最後の投票の際に割れた窓から吹き込んできた風の描写は印象的でした。
それにはやはり、何らかの意図(意志)があったのだと思います。

そしてもう一つ、そこにいるのにまるで"空気"のように扱われているシスター達も"風穴"を開けた一因かもしれません。
最後のカットがそれを象徴しているように感じます。

イザベラ・ロッセリーニが演じるシスター・アグネスは「聖マルタの家」の運営責任者であり
シスター達のリーダー的存在ですが、彼女が放つ「神は目と耳を与えてくださった」
という台詞はとても重く響きます。


最も相応しい人物が選ばれるよう"疑念"に誠実に向き合うローレンス首席枢機卿は前教皇の最も近くにいた人物ですが
シスター・アグネスもまた、ローレンスと同様に最も近くにいた人であり誠実な選挙を望んでいたでしょう。

表でコンクラーベを執り仕切るローレンス枢機卿と陰(裏)で支えるシスター・アグネス。

聖霊の息吹に導かれた枢機卿達は(自分達の意図を超えて)"結果"として最も相応しい人物を選んだのだと思います。


~私の証人となる主キリストを呼びます~
~主は私の票が選出されるべき方に与えられることを審判なさる~


サスペンス、ミステリーの様に喧伝されていますが、見ごたえのある重厚な映画です。
感動というのとは少し違いますが映画館で観てよかったと思いました。


インノケンティウス(Innocentius)[ラテン語]
イノセント(Innocent)[英語]:無罪の 潔白な
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ヴィオラ練習備忘録_003

2025-03-14 07:08:52 | ヴィオラ
2025.3.13(ヴィオラ練習20日目)

前回のレッスンで音階練習の楽譜?を頂いたので、それに則って左手(左指)を動かす練習をしています。

C線(ド)
G線(ソ)
D線(レ)
A線(ラ)
の4本ある弦のうち、D線、A線を使って1オクターブ弾きます。

D線では
「開放弦」(指で弦を押さえない状態)で「レ音(D)」
人差指で押さえて「ミ音」
中指で押さえて「ファ音」
薬指で押さえて「ソ音」
を弾き
A線では
「開放弦」(指で弦を押さえない状態)で「ラ音(A)」
人差指で押さえて「シ音」
中指で押さえて「ド音」
薬指で押さえて「レ音」
を弾きます。

通して弾くと「レ-ミ-ファ-ソ-ラ-シ-ド-レ」のニ長調の音階が完成します。

と、説明するのは簡単ですが左手指はそう簡単には動いてくれません。
左手に力が入ってしまいネック(指板)部分をガッチリ握ってしまいます。
これはまだヴィオラを落としてしまうかもという恐怖感も関係していると思います。

ただそうなると指は自由に動きません。
親指の位置に気をつけつつネックを柔らかく包み込むようにしますが
そもそも中指、薬指を各々(独立させて)自由に動かす事自体が難しい。

その上で、正しい音がでる位置に指を順番に置いていくというか順番に弦を押さえていきます。
どこを押さえれば正しい音が出るかは身体で覚えるしかないので
指板の上で探るのはダメと妻に注意されます。

左手に気を取られていると今度は右手のボウイングが疎かになる。
肘と肩に注意しながら弓を真っ直ぐ動かすのを忘れてしまう。
なので、まずは開放弦でボウイングだけやって真っ直ぐ弾く感覚を思い出してから音階練習に入るようにしています。


左右の手で違う動きをすることは楽器未経験者にとっては至難の業なのですが
今までやったことのない動きなので仕方ありません。
まだ脳の中の回路?ができていない、というか何もない状態なので。

でもこれは毎日少しずつでも練習を続ければいずれは・・・。
若い人ほど神経細胞は元気?ではありませんが脳の中でニューロン君が頑張ってくれているのを感じます。


頑張れ!おいらの神経細胞
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映画『無伴奏「シャコンヌ」』再考

2025-03-12 22:07:01 | ヴィオラ
映画やテレビなどで観るドラマには、様々な職業の方(役を演じる方)が出てきますが
自分が経験したことのある、もしくは馴染みのある職業・職種以外は、あまり違和感などを覚えることはありません。

よく槍玉にあがるのが医療系のドラマでしょうか。
現役の医師・看護師、現場経験者から異論が出ることもありますが
最近は「結構リアル」という肯定的な評価の方が多い気がします。

そんな中で、私が一番違和感を覚えるというか観る前から身構えてしまうのが
「楽器を演奏するシーン」が出てくるもの、音楽家(ミュージシャン)が主人公のドラマです。

自分は音楽家でもありませんし楽器演奏ができるわけでもないので前出の記載と矛盾しますが
長年クラシック音楽を鑑賞してきているので楽器の演奏シーン(演奏しているように見せるシーン)が残念だと、
そこで観る気が失せてしまいます。

クラシカルな楽器の中では管楽器は指使いが正しければ実際に音を出していなくてもそれらしく見えます。
イギリスの炭鉱のブラスバンドがモデルの映画『ブラス!』(Brassed Off)などはいい例ですね。

ピアノの演奏はカメラワークでカバーできる部分が多いので指から顔にパーンアップするシーンのみ頑張って練習すれば、
あまり気にならないです。そこそこピアノが弾ける役者さんも多いでしょうし。

難関はやはり弦楽器、それも特にヴァイオリン、ヴィオラです。
ピアノのようなカメラワークで誤魔化すのも難しいですし経験者も多くないでしょうから。


以前に紹介した映画『無伴奏「シャコンヌ」』はかつては有名だったヴァイオリニストが主人公です。

監督・脚本:シャルリー・ヴァン・ダム
主演:リシャール・ベリ
音楽監修・演奏:ギドン・クレーメル
1994年フランス・ベルギー・ドイツ合作
原題:Le Joueur de Violon



原題が「ヴァイオリン奏者」なので、当然、演奏シーンが沢山あるわけですが
以前に、ヴァイオリンが演奏できて且つこの映画を観たことがある方お二人に
別々にこの映画(の役者さんの演奏シーン)について感想を聞いたことがあります。
お二人の感想は真逆でした。
「ほとんど気にならない。素晴らしい演技(映画)だった」と絶賛する方と「酷かった」と若干怒り気味の方。

お二人の演奏技術や経験年数などが影響したのかもしれませんが
演奏はできないクラシック鑑賞者の視点では、主役であるリシャール・ベリの”演奏”は
十分に満足できる(映画そのものに没入できるくらいの)演技でした。

ヴァイオリンは役者さんがまず楽器を構えた時点で「弾ける(弾けそう)/弾けない」が分かってしまいます。

映画の中で印象的なシーンがあったことを思い出しました。
音楽学校に通っている生徒が地下鉄の構内で主人公のヴァイオリニストを見かけます。
楽器を失ってしまった主人公は、それでも弾く真似をして(エアーヴァイオリンを奏でて)頭の中で演奏し続けています。
生徒は学校でのレッスンで教授から正しい姿勢で弾くように注意を受けますが、
その際に地下鉄で見たヴァイオリニストの姿を思い出し「弾いている姿はとても感動的だった」と感想を述べます。

リシャール・ベリの”演奏”に説得力がなければ成立しないシーンですね。
ヴァイオリンが弾けない役者(リシャール・ベリ)がヴァイオリニストを演じ、
さらにヴァイオリン無しで"ヴァイオリンを弾いている"演技を魅せるわけですから。


何かを習う時「形(型)から入る」ということがあります。
「恰好(いい道具やファッション)から揃える」という場合もありますが「見様見真似でやってみる」という意味もあります。

50代後半から初めて楽器を習い始めたのですが
同じような境遇の方(楽器未経験者)と比べて唯一アドバンテージがあるとすれば、
それは長年本物のヴァイオリン奏者、ヴィオラ奏者を観てきたということがあるかもしれません。

「形(型)から入る」ということ、「なんとなく弾けそうな雰囲気を醸し出している」ということも結構大事なのではないか。
それはすなわち「正しい姿勢」である(もしくはそれに近い)証ですから。
ようやく半歩踏み出したばかりでドレミもおぼつかないのですが
練習の時はなるべく鏡を見ながら(もしくは妻にチェックしてもらいながら)
「なんとなく弾けそうな雰囲気」は大事にしていこうと思います。
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ヴィオラ練習備忘録_002

2025-03-09 16:23:40 | ヴィオラ
2025.3.8(ヴィオラ練習15日目)

2回目のレッスンに行ってきました。

前回の体験レッスンから2週間、いろいろな疑問点を先生に聞きました。
ヴィオラの構え方、位置
弓の持ち方
弓先までうまく弾けないことなどなど。

構え方、位置については問題ないとのこと。
家で練習するときも妻に見てもらっていたのがよかったようです。
顎と肩で楽器を支えることについても、とりあえず10秒くらい支えられていればよいとのこと。
始めたばかりで、毎回一度でピタッと位置が決まるのは無理なので
やっているうちに慣れてくるでしょう。

肩当ての高さについてですが、今はあまり高くせず楽器に対して斜めにならないように気を付けていました。


左右の位置にマスキングテープで目印を付けています。

首の部分に比べて肩(鎖骨)の部分に少し隙間があったようなので左右の高さを別々に調節して頂きました。
楽器と水平になるように(あまり考えずに)左右とも同じ高さに調節していたのでこれは気が付きませんでした。

弓は中指と薬指の間隔を開けて、少し広めに持つようにすると安定感が増します。
ボウイングで弓先までいかない件については、あまり最初は無理しないでもよいとのこと。

ヴァイオリン、ヴィオラを弾くという事は、普段全くしない姿勢と動きなので慣れるまでやはり時間がかかるようです。
なので、あまり気にせず弓を真っ直ぐに動かすことの方に集中しようと思います。

今回は少し音階の練習もしました。
ヴィオラの弦は、太い(低い)方から
C線(ド)
G線(ソ)
D線(レ)
A線(ラ)
と5度ずつ上がっていきますが、D線とA線を使って1オクターブ弾きます。


先生お手製の手書きの楽譜

左手は構えた時に手の平が自分の方を向く感じで構えて指板に指を乗せるように教わりました。
まだ左手はガチガチに硬いのですが、次回のレッスンまでは弓の動きに気を付けながら音階練習をしていこうと思います。


ところで話は少し飛びますが、私は以前から"とある場所"に行くと
そこでその道の"専門家"や"関係者"に間違われるという"特殊能力"があります。

若い時ですがライブハウスに行って後ろでゆっくり聴いているとバンドのマネージャーに間違われたり
最近は教会で神父様に間違われたり(黒い服を着ていたからかもしれませんが)。

今回は私の後に妻もレッスンを受けたので終わったあとに待ち合わせをしたのですが
二人とも楽器を担いでいるので(私も)雰囲気だけは"音楽家"です。
私はグレイヘアーなので二人並ぶと(妻曰く)「巨匠の師匠(私)と弟子(妻)」みたいと言っていました。
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