キクの茎でクロヒラタアブの幼虫が囲蛹になり,それの経過を観察中のことです。
ごく小さなカメムシが囲蛹に密着しています。体長は5mm。このときは名前がわからなかったのですが,あとで調べるとマルシラホシカメムシと判明。ふつうに見られるカメムシらしいのですが,小さいので身近な感じがしません。
このマルシラホシカメムシが何をしているのかと思い,見ると,なんと囲蛹に吻を突き刺しているではありませんか。体液を吸っているのです。
なによりもわたしが驚いたのは,調べてわかったあとのことで,このカメムシはキク科植物などの汁を吸うと書いてあるのに,体液を吸っていたという点です。観察がすべて,観察こそ真実です。要するに,草であれ肉であれ,雑食的に吸汁するということなのです。
さらに観察を続けているうちに,カメムシがおしっこをしました。排泄口から一瞬にして水玉が出て,落ちて行きました。チャンスを逃さずシャッターを切りました。
これもあとでわかったことですが,カメムシのおしっこには有害成分が含まれていて,皮膚に付着すると肌荒れが起こるとか。とても新鮮な事実との出会いでした。