鹿児島歴史みてあるき  ~ 外城・四季・フォト ~

     2007年から始まった薩摩藩・麓(外城)巡りの記録。各地を訪れた四季折々の風景。日々の暮らし。

2008 志布志麓 02

2008-12-14 | 麓-曽於・志布志

沢目記馬場の奥部にあたる天水氏邸の右筋を進む

途中に武家門が残っている

 

山の影ができるのは谷筋に沿って武家屋敷地が形成されたから。武家門に日が当たる

 

沢目記馬場を戻り、平山氏邸の角で西谷馬場へ

西谷馬場へ曲がるとすぐに馬場に沿って二棟の武家門が並んで建っている。背後は高城跡

 

秋らしく、ススキの穂が揺れていた

 

松尾城跡の入口の脇に建つ武家門

 

西谷馬場の奥に残る武家門。石垣の上の横竹もいい

 

 

西谷馬場を引き返す

ここは犬の馬場と呼ばれた。左は地頭仮屋跡の志布志小学校

 

志布志麓の地頭仮屋跡。現在の志布志小学校。校庭の奥に石垣が築かれている

 

犬の馬場から続く小渕馬場。左は若宮神社の大銀杏

 

立派な腕木門が見える。福山氏庭園。国指定名勝、志布志麓三庭園の一つ。

 

 

小渕馬場。若宮神社の長い石垣が続く

 

小渕馬場に石柱の門も残る

 

小渕馬場を進むと、木々の間に埋もれるように武家門が残る場所がある

 

 

 

阿多氏庭園

 

阿多氏庭園の武家門。屋根の痛みが激しそう。早めの修復を期待したいが

 

小渕馬場の奥にある武家門

 

前川を挟んだ対岸にある宝満寺跡。

 

前川に架かる宝満橋より志布志小学校方面を望む

(訪問記)

志布志麓の活性化のアイデアを考えてみた。

志布志城跡(内城・松尾城・高城・新城)を廻る山城ウォークラリーなんてのはどうだろう。祭りに合わせて年に1度くらい。全国から参加者を募る。山城から降りて麓でゆっくりお茶を頂いて庭園を眺めつつ、また次の山城へ登る。終わったら近くの温泉や旅館でゆっくりと体を労わる。夜は志布志湾の名物ハモや大隅半島の黒牛・黒豚を食べる。武家門が広く点在する点を逆手にとって武家門スタンプラリーなんてのもいいかも知れません。 


2008 志布志麓へ

2008-12-14 | 麓-曽於・志布志

秋の深まる11月に志布志市を訪れました

古刹大慈寺。創建1340年。臨済宗の禅寺

大慈寺は創建から100年後に臨済宗十刹の一つに加えられた。薩摩藩時代は島津氏の庇護を受ける。16の支院と100人以上の僧坊がいたが明治2年の廃仏毀釈で一度は取り壊され明治12年に再興された。仁王像は廃仏毀釈の際、土中に埋めて破壊を免れ、寺の再建と同時に門前に移された。

7月に訪れた時は生憎の大雨であったが今回は秋らしく晴天に恵まれた

 

 

 

同じ通りの金剛寺。立派な門構えである

 

 

武家屋敷群地区へ。右角は平山氏邸

奥は志布志麓の中心、沢目記馬場。左に曲がると西谷馬場

 

平山氏庭園。志布志麓三庭園の一つ

秋の日差しが柔らかい

 

左右の袖に短いながらも小屋根が付いた武家門

 

平山氏邸の向かいの鬼塚茶園。隣に石柱の門が建っている

 

志布志城跡の登り口(大手門)に武家門が建っている

 

 

志布志城跡の登り口。石垣と武家門が残っている

 

今まで見た武家門の中で、幅が一番狭いかも知れない

 

黎明館に志布志城の模型が展示されていた

模型を見ると山の頂上を平らに整地して砦のような屋形が建つ

 

 

沢目記馬場の井戸。志布志湧水群の一つ

 

鳥濱氏庭園。業者により庭園内の庭木の剪定作業中

 

志布志麓三庭園の一つ、天水氏庭園のある天水氏邸

 

天水氏邸は沢目記馬場の突き当たり。岩盤を削った通路の入口に門がある。他では見られない

奥は鳥濱氏庭園のある鳥濱氏邸

 

中世に築造された志布志城は、内城・松尾城・高城・新城など複数の城郭からなる山城で、志布志城の谷筋に拓かれた5つの馬場に沿って武家屋敷地が帯状に展開された。志布志麓は海陸の交通の要衝として藩内でも有数の規模を誇った。

(続く)


2008 松山麓

2008-09-21 | 麓-曽於・志布志

曽於市での仕事の帰りに松山に立ち寄りました

松山新橋の馬場

 

 

堂々たる構えの武家門がのこっています

 

 

生垣との組合せが見事な石垣

 

馬場の脇に綺麗な生垣の続く小路があった

 

低い石垣、生垣の上に武家門

 

 

 

石柱の門

 

郵便局近くの角に立つ「馬場の庚申塔」

 

子供の百日咳、麻疹等が流行った時、庚申塔に赤いよだれかけをかけてそれらの病気にかからないように祈ったそうだ。明治初めの廃仏毀釈のときには、顔などが壊されて川に捨てられていたものを後に拾い上げてこの場所にまつったという。

松山支所の背後の松山城址に登ってみた。松山の市街地を眺めることができる

 

松山はKKB「ふるさとCM大賞」に出てくる手作りの松山城が頭に浮かぶ。

平成元年より町興しの一環として「大隅の國やっちく松山藩」を開き、毎年、秋に「やっちく松山藩-秋の陣祭り」を開催している。やっちくとは地元特産の野菜と畜産、それとやる気(鹿児島の方言でやっつける、やろう、やりとげる)をかけたものらしい。

松山は、新橋の近くに馬場や西馬場の地名が残る。そちらにも麓の面影が残るかも知れない。

夕刻迫る時間帯だったので松山を後にして鹿屋市街地を通り、垂水フェリーで戻った。


2008 志布志麓 02

2008-07-21 | 麓-曽於・志布志

志布志麓の続き

志布志小学校。御仮屋跡。志布志小学校前の通りは犬之馬場

 

嫁女石(よめじょいし)。変わった名前の石がある

 

志布志小学校前の屋敷跡。近頃まで武家門が建っていたと推察される。

屋敷跡の活用方法を考えて欲しい

 

志布志小学校脇の若宮神社入口。背後は内城

 

志布志麓の三庭園として新たに国の指定文化財(名勝)となった福山氏庭園(非公開)

木々に隠れて武家門が見える

 

左は若宮神社。犬之馬場から小渕馬場方面を見る

 

右が若宮神社。犬之馬場方面を見る

 

他の麓と同じく、道が途中で曲がっている

 

 

小渕馬場に沿って続く苔生す石垣と武家門

 

 

小渕馬場。阿多氏庭園

 

 

14棟目の武家門を確認

 

前川を挟んで対岸の宝満寺跡へ。麓散策の公共駐車場として利用できる。麓中心からは少し離れている

 

家をもたない 秋がふかうなった -山頭火- 

放浪の俳人・種田山頭火が昭和5年の秋に志布志を訪れた。

「行乞記・あの山越えて」に当時の志布志の様子が生き生きと描かれているそうだ。

(訪問後記)

志布志麓には武家門だけでも20近くあると紹介されている。今回確認できなかった武家門がまだ数棟あると思われる。

出水市麓町に次ぐ規模と言えましょう。空地や荒地があった。麓三庭園を中心に麓の景観保全・修景をどう進めていくか。

これから議論する段階と思われる。今日は天気に恵まれなかったので次の機会は晴れてくれることを期待したい。


2008 志布志麓

2008-07-19 | 麓-曽於・志布志

7月17日に志布志を訪れました。台風の影響で雨模様です

沢目記馬場の平山氏庭園

志布志麓の三庭園として国の文化財指定を受けている

志布志は千年商都と呼ばれる貿易が盛んな歴史ある町で武家屋敷が多く残ることでも知られている。志布志麓は中世の山城である志布志城(内城、松尾城、高城、新城)の谷あいや麓に5つの馬場(沢目記馬場・西谷馬場・犬之馬場・蔵之馬場・小渕馬場)が作られ、これらの馬場に沿って武家屋敷群が形成された。

沢目記馬場の内城入口に建つ武家門

 

内城への登り口。武家門が見える

 

沢目記馬場。右は国の記念物(名勝)として新たに登録された鳥濱氏庭園。

背後は松尾城跡

 

天水氏庭園。志布志麓の三庭園として国の文化財指定(名勝)

 

天水氏邸のさらに奥にある武家門

 

西谷馬場の近くで確認した武家門

 

西谷馬場にある松尾城跡への入口

 

西谷馬場。背後は松尾城

 

西谷馬場。この付近が最も麓らしい景観を残している。背後は高城跡

 

 

 

 

西谷馬場のさらに奥を目指す。背後は松尾城跡

 

山城の谷あいに武家屋敷が点在して続くのが志布志麓の特徴

 

御前の水。島津の殿様に献上したと言われる古くからの湧水

(続く)


2008 岩川麓

2008-05-06 | 麓-曽於・志布志

末吉から岩川まで足を延ばした

岩川小学校の正門。隣りのこんもりした森は岩川八幡

旧麓地区に残る武家門。この日唯一確認

 

岩川郷は幕末まで末吉郷七村の一つであった。薩摩藩の重臣、伊勢家の私領であったが、戊辰戦争の家臣団の活躍で明治2年に郷の地位が得られた。外城113の一つに数えられる

 

秋に県下三大祭の一つである「弥五郎どん祭り」が行なわれる

岩川小学校の向かいに郡役所があった

 


2008 末吉麓

2008-05-01 | 麓-曽於・志布志

末吉麓にある地頭仮屋の門

先月訪れた時から一月余りでここまで木の葉が茂った。門が隠れるくらいの勢いだ

地頭仮屋の跡。末吉中学校の正門前に碑と案内板と碑がたっている

一帯は区画整理され、当時の面影はほとんど残っていない

財部に向かう幹線道路沿いに、末吉城の一つ南城跡の碑がたつ

 

南城跡の前に武家門のある家がある

 

近くで農作業をしているお父さんに尋ねると、このあたりにも昔、郷士が暮らしていたらしい


2008 財部麓 02

2008-04-30 | 麓-曽於・志布志

武家門のある隠れ家風レストランにふらっと入った

 

 

 

 

中庭が1000坪あり、敷地内の納屋をレストランに改装

ご主人によると、太平洋戦争時代に軍の司令部が母屋に置かれたそうだ

昔の脱穀機がある。ここはグリーンツーリズムを実践している

 

 

 地鶏料理や手打ちそばを食べさせてくれる

火鉢の蓋をとり、そこに焼いた炭を入れてもらい、網の上で地鶏をあぶり、頂く

主人からいろいろ話を聞く。屋敷や地区の風景をできるだけ守っていきたいとのこと。応援したい

 

 

高台の城山から続く馬場に移動しました

馬場沿いに残る古い武家門

 

 

 

 


2008 財部麓の風景

2008-04-30 | 麓-曽於・志布志

仕事で曽於市財部町に出かけた。財部小学校に薩摩藩の地頭仮屋跡の碑がある。

財部小学校の近くにとても素敵な路地があった

キンチク竹の生垣の続く路地。奥のT字路には石勘当。右には隠れ家的なレストランがある

T字路の角に立つ武家門

 

T字路は御仮屋から城山へ抜ける旧道。新緑がとてもきれいです

 

とても絵になる武家門があります。中はレストランになっている

 

 

とても絵になる路地風景ですね。

 

 

 

こちらも生垣がきれいに整えられ、とても気持ちのよい路地空間です

(続く)