古代日本国成立の物語

素人なりの楽しみ方、自由な発想、妄想で古代史を考えています。

港区立港郷土資料館

2018年05月12日 | 博物館
都内23区の区立博物館を観て回ろうと思って手近なところから順に見学しています。これまで品川区立品川歴史館、大田区立郷土博物館千代田区立図書文化館を訪問しました。今回は東京都港区芝の三田図書館4階にある港区立港郷土資料館です。JR田町駅と都営三田線三田駅からすぐのところで、つい先日まで毎週のように3人で遊んでいたあたりです。





1階から3階までが図書館で4階が資料館になっています。ここの展示のメインは伊皿子貝塚の貝層の剥ぎ取り断面標本で、長さは16メートルもあるらしい。


この標本を展示した当時は日本最大の剥ぎ取り標本だったらしいのですが、大阪の自宅近くにある大阪府立狭山池博物館には日本最古のため池である狭山池の堤の断面標本があり、これは長さが60メートルもあります。それを見ているので16メートルはそれほど大きいと感じませんでした。伊皿子貝塚は縄文時代後期の貝塚で、弥生時代から古墳時代にかけての遺構も見つかっており、出土した土器などの遺物も展示されています。

それともうひとつ。展示室の真ん中にドカンと展示される体長9メートルのミンククジラの全身骨格標本。東京慈恵会医科大学から港区に寄贈されたとのこと。寄贈されたものの適切な保管場所がなく、歴史資料館には相応しくないのだけどやむなくここに展示した、ということかな。



考古資料としては伊皿子貝塚のほか、西久保八幡貝塚の貝層断面標本や出土品、都内最大の前方後円墳である丸山古墳からの出土品が展示されています。そして、ここの展示の特徴の一つは本物の土器を触ることができるということです。




こういった考古資料のほか、歴史資料としては近世から近代にかけての港区を中心にした江戸、東京の発展に関する資料が展示され、その中には品川台場の資料もありました。品川台場は品川区立品川歴史館にも展示されていました。





まだ4つの博物館しか見ていませんが、縄文時代や弥生時代の人はそれぞれの時代の地理や環境の中で暮していたのであって、それを今の行政区域で割って博物館を設けるとなると良く似たものになるんだろうな、というのが正直な感想です。古代の遺跡から出た石器や土器はどこの博物館も似たようなものだし、おそらくこのあと、江戸城や江戸の街に関する展示をあちこちの区立博物館で見ることになるのだろうと予想できます。

リーフレットをもらってくるのを忘れたので、また行くことになりそうです。
コメント (2)
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