hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

致命的に悪い耳②

2009年11月19日 | 日記
 「○くん、△先生の言う First of all をずっと festival だと思っていたんだって。笑っちゃうよね!」
 もちろん笑えません。
 そっかぁ、あれは first of all だったのか。どおりで毎週フェスティバルの話をしているのはおかしいと思ってたんだよね、私も。
 
 就職試験の英語面接でも大失敗。試験官が何かを言いながら手を差し出したので、「わぁ、さすが英語面接。Frank だなぁ」と思い、笑顔で力強く握手をしたところ、「あの~、受験票を渡して欲しかったんですけど」と日本語で言われちゃいました。

 そんな私がどういうわけか英語で生活していくことに。
 
 息子が生まれた今から9年前のこと。保健婦さんに半ば強制的に行かされた Postnatal 産後教室で知り合った7組の親子。その後も毎週1,2回集まって子供を遊ばせていました。私以外はネイティブスピーカーだったけれど、みんなフレンドリーで、私のつたない英語にも寛容な本当にいい人たち。
 一年以上がたったある日、その中の一人から、「今週は Sian の家に2時だよ。」というメッセージが。Sian? 誰それ?
 グループのリーダー格の彼女のこと、私は一年以上 Sharon だと思ってそう呼んでいたのです。日本から手紙だって出しました。当然宛先も、書き出しももちろん Dear Sharon です。毎週のように会っていて、みんなが Sian と呼んでいるのに気がつかなかった。

 このほかにも遊びにおいでと誘われたと思って、すっぴんジーンズ、息子はスエット、手土産にスーパーで買ったモモをぶら下げて行ったら、みんなドレスアップしていて綺麗にラッピングしたプレゼントを抱えていて、Christening のパーティで2時間ほど生きた心地がしなかったことも。
 
 そんな数々の失礼と大失敗にも関わらず、このメンバーとは今でも定期的に集まって、おつきあいを続けています。もう感謝のしようがないです。
 今の私が発音はともかくとして、英語で暮らしていけているのは、ひとえに彼女たちの Patience によるものだと思っています。

 只今耳の特訓中。
 音楽を聴くときもなるべく歌詞を聞き取るようにし、運転中は今までは何となく流していたラジオにも集中するように。中学の頃から洋楽を聴いているにも関わらず(その当時はワムとカルチャークラブですよ、もちろん)今の今まで歌詞に注意して聴いたことのない事実もすごいかも。
 子供たちが学校に行っている静かな時間帯は、オーディオブックを聴くようにしています。「My father's Dragon」が結構聴きとれて、気分よく「The Adventure of Tom Sawyer」へ進みましたが・・・・難しい・・・・
   
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Glory

2009年11月19日 | 映画
 Matthew Broderick って知っていますか?
 そうそう、Sex and the City のSarah Jessica Parker の旦那さんですね。
 この映画は彼が SJP's husband と呼ばれる以前の「スター」だった時のものです。私の中では彼は Andrew MaCarthy あたりと並ぶ「さわやか系青年」の代表でした。「トミーと松」時代の国広トミユキみたいな(古すぎ?)。なので、現在雑誌などで付属品のように扱われていることが悔しい・・・本人は気にしてません、きっと。ちょっとね、老け方に問題があるもんね、いつまでも「とっちゃん坊や」で。
 この映画では髭を生やして精一杯大人に見せています。頑張れ!

 この映画はアメリカの戦争をテーマにしたもので、マシューの役は黒人ばかりの連隊の指揮官です。軍の中での黒人差別が本当に酷い時代に、白人の、しかも若くて坊ちゃん然とした指揮官が彼らのために立ち上がる姿が心を打つ作品。
 脇を固めるのは、モーガン・フリーマン、デンゼル・ワシントン。デンワシが若くて、びっくり。しかも、「あんちゃん」な役。ちょっとイメージ違いますよ。
 
 私が気になるのは、この中で物静かな白人の2番手指揮官。マシューがつっぱしる傍で、自分の立場が悪くなることも厭わず、いつも彼のサイドについている。「なぜだろう?」最初の方を見逃したためわからなかったのか、彼は入隊以前からの友人だったそう。彼らの友情に対してはほとんどクローズアップせず、そのことから感動を誘っていないところが、逆に好感が持てた。このフォーブス君、なぜかいつも軍服を着崩している。みんなが、反発しまくるデンワシでさえ、上までしっかり詰襟なのに対して、彼だけがいつもボタンを外して着ているのが気になっちゃって。あれは役柄じゃないとみた。
 そんな斜に構えた?役者が気になって調べたところ、意外なことに British Actor でした。覚えられる顔ではないんだけど、何となく知っている、というか、あの押さえた演技が素敵なので、見た目はスターじゃなくても、どこかでいい役をやっているのでは、と思って探したら、いい役かどうかは別として「SAW」のDR.Lawrence だった。あれだけ密室でずっと見続けていれば、多少記憶にも残るはずだ。

 差別を取り扱ったテーマはとても興味深く、人情味もある作品。ただ、戦争美化が気になりました。イギリス人はいつもこの件でアメリカに対して不平を漏らしているので、感化されちゃってるかも。
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