Tick, tock, tick, tock! Some stories are like that. Once you've wound them up, nothing will stop them.....
まさにこの作品がそうなのです!
アンデルセンやグリムのような童話のような雰囲気で、ちょっと怖いのだけれどロマンティック。教訓的なものや人間味に溢れた言葉や行動がいっぱい。
ミステリー、アドベンチャー、ファンタジー、ホラー、ヒューマンドラマ、哲学・・・・総てが詰まった感じです。
100ページ弱なのですが、本当にエキサイティングで一気読みでしたよ。一気読みどころか、一度も本から目を上げることすらできないくらい無我夢中で読んでしまいました。
雪の降る寒い夜。一軒のパブには職人さんたちが集まって楽しいお酒を飲んでいます。
その中に1人だけ、神経をとがらせている者がいます。時計職人のアプレンティスのカールです。時計職人は伝統として街にある大きなからくり時計に「新しい仕掛け」を造りつけて、その修業期間を終了するのです。彼がナーバスになっているのも仕方がありません。その大事な日が明日に迫っているのです。
職人さんたちは今夜ここに集まり、若き作家フリッツによるストーリー・テリングを心待ちにしています。フリッツのお話はオリジナリティがあり、ホラーストーリーに至っては、何日も人々の心から離れないほどでした。
ところが今夜のフリッツは・・・・物語の結末を思いつくことができずに、ぶっつけ本番で挑むことになりました。
フリッツのお話に人々はいつも通り聞き入ります。
始まって少しすると、酒場のドアが開き何者かが入ってきました。そう、まさに今フリッツの物語に出てきた人物が!
前半30ページ(特に最初の3ページ)はちょっと lost するかもしれません。そこを乗り切って、フリッツのストーリーが始まるまで辛抱すれば、もうそこからは本を置くことができなくなるでしょう。
私の体内時計(心臓?)はチクタクどころか、チチチチチチチチチくらいの速さで進んでいくくらいでした。
本当のところ、そんな猛スピードで読むのはもったいないくらい美しい文章で綴られています。
言葉の使い方が綺麗なんですよ。オープニングとエンディングで同じ言葉を使用していたり、Heart という語の使い方などが素敵でした。上品に言葉で遊んでいるというか。
ちょっと変わっていて私の好みの部分は、時々作者の哲学や皮肉が別枠に綴られていることです。作品と共に作者への興味も湧いてきます。
時間と空間の構成がとても独特で印象的で「こんなことも可能なのか・・・・」と感嘆してしまいます。まさに時計の部品一つ一つが精巧に組み立てられているように、丁寧に丁寧に紡ぎだされている物語なのです。
初 Philip Pullman に大大満足。
10 out of 10 大好きな一冊です。
まさにこの作品がそうなのです!
アンデルセンやグリムのような童話のような雰囲気で、ちょっと怖いのだけれどロマンティック。教訓的なものや人間味に溢れた言葉や行動がいっぱい。
ミステリー、アドベンチャー、ファンタジー、ホラー、ヒューマンドラマ、哲学・・・・総てが詰まった感じです。
100ページ弱なのですが、本当にエキサイティングで一気読みでしたよ。一気読みどころか、一度も本から目を上げることすらできないくらい無我夢中で読んでしまいました。
雪の降る寒い夜。一軒のパブには職人さんたちが集まって楽しいお酒を飲んでいます。
その中に1人だけ、神経をとがらせている者がいます。時計職人のアプレンティスのカールです。時計職人は伝統として街にある大きなからくり時計に「新しい仕掛け」を造りつけて、その修業期間を終了するのです。彼がナーバスになっているのも仕方がありません。その大事な日が明日に迫っているのです。
職人さんたちは今夜ここに集まり、若き作家フリッツによるストーリー・テリングを心待ちにしています。フリッツのお話はオリジナリティがあり、ホラーストーリーに至っては、何日も人々の心から離れないほどでした。
ところが今夜のフリッツは・・・・物語の結末を思いつくことができずに、ぶっつけ本番で挑むことになりました。
フリッツのお話に人々はいつも通り聞き入ります。
始まって少しすると、酒場のドアが開き何者かが入ってきました。そう、まさに今フリッツの物語に出てきた人物が!
前半30ページ(特に最初の3ページ)はちょっと lost するかもしれません。そこを乗り切って、フリッツのストーリーが始まるまで辛抱すれば、もうそこからは本を置くことができなくなるでしょう。
私の体内時計(心臓?)はチクタクどころか、チチチチチチチチチくらいの速さで進んでいくくらいでした。
本当のところ、そんな猛スピードで読むのはもったいないくらい美しい文章で綴られています。
言葉の使い方が綺麗なんですよ。オープニングとエンディングで同じ言葉を使用していたり、Heart という語の使い方などが素敵でした。上品に言葉で遊んでいるというか。
ちょっと変わっていて私の好みの部分は、時々作者の哲学や皮肉が別枠に綴られていることです。作品と共に作者への興味も湧いてきます。
時間と空間の構成がとても独特で印象的で「こんなことも可能なのか・・・・」と感嘆してしまいます。まさに時計の部品一つ一つが精巧に組み立てられているように、丁寧に丁寧に紡ぎだされている物語なのです。
初 Philip Pullman に大大満足。
10 out of 10 大好きな一冊です。