hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Before I Go To Bed

2012年07月19日 | 洋書
 

 目覚めるたびにそれまでの記憶を失くしている女性の話です。
 
 まずはあまりにも英語が簡単なことに驚きました。
 私は単語力に関しては全く自慢にならない程度ですが、それでも平均してもページの中に知らない単語は1つあるかないか。先日映画公開になった「We Need to Talk about Kevin」の原作を読もうとしていた時は、情けないことに知っている単語がなんとたったの3つ、しかも I, and, he くらいというページも存在していたくらい状態でした。30ページで挫折。
 次には、こんな簡単な英語だけで、ここまでベストセラーになる作品を作り上げるとは、という驚きが湧きあがります。読み始めたら途中で止められないんですよ。止められないけれど、眠れますから(!)結局4日くらいかかったのですが、普段は30ページから40ページペースなのに、1日平均100ページ近く読めてしまいました。
 プロットがユニークなアイディアですし、回りくどい説明や比喩的表現がほとんどなく、「こうしたら、こうなった」「こんな風に考えた」というなんともシンプルな文章で400ページ弱なので、飽きることなくグイグイ引っ張られます。
 アイディアの面白さでベストセラーになったといえば、「Timetraveller's Wife」と通ずるものがあると思いました。タイムトラベラーの不必要なところをガンガン省いて、誰にでもアクセスしやすくなった感じ、かな。
 ニコール・キッドマン主演で映画化が予定されているそうです。私のイメージは若きサリー・フィールドだったのですけど。相手役は誰なのかな?全然調べがつかない。「黒髪でハンサム」 dashing な俳優と言えば私の中ではエリック・バナだけど、なんとなくこの際だからジョージ・クルーニーにやって欲しい。
 映画化したらとても面白い作品だろう。でも私はやっぱり活字を読むからには、もっと言葉を楽しみたいかなー・・・・・
 ということで評価は
 
 7 out of 10 

 とても良く練られているし惹きつけ力もある。でも人気の秘密は内容よりも簡単さ、わかりやすさにあるのでは?
 あとは表紙カバーがとっても人の目を引くいいデザインだと思います。
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