『ところで、トリタス、これを食べてみろ』
『この肉ですかな』 と言って、塩に手を伸ばした。
『トリタス、塩は必要ない。そのまま、そのまま口に入れて食べるのだ』
『え~え?』
トリタスは、怪訝な表情で口に入れた。
『うっう~ん、これはいい味ですね。いい塩按配ですね、これは旨い。君たちも食べてみろ』
トリタスは浜衆たちにも勧めた。浜衆たちもその肉の味に『うん、旨いっ!』 と舌鼓を打った。
パリヌルスがトリタスに声をかけた。
『トリタス、実を言うとな、この五日前のことだ。俺の知り合いの交易やっている奴が浜へ来て、交易の話が持ち上がったのだ。お前が、いま、口にした肉は俺たちが作った魚の干物と物々交換した物なのだ。その交易でアーモンドを取り引きした。こちらの期待した以上のいい値で取り引きした。先程の船は、そのときに受注したものだ』
『ほっほう~、そのようなことがあったのですか。砦の浜に船の出入りがあったとは浜衆から聞いていましたが、そうだったのですか。交易の船が次に来るのはいつ頃でしょう?パリヌルス様』
『交易の船が、今度、浜に来るのは、1ヵ月半後の予定だ』
『そうですか。私たちにも交易のチャンスをいただけませんか。実はアーモンドもなんですが、小麦があります。それにこれから、海が豊漁の季節となります。魚がうまくなる季節です。何とかその便宜をはかっていただけませんか、お願いします』
トリタスは、パリヌルスに頼んだ。
『この肉ですかな』 と言って、塩に手を伸ばした。
『トリタス、塩は必要ない。そのまま、そのまま口に入れて食べるのだ』
『え~え?』
トリタスは、怪訝な表情で口に入れた。
『うっう~ん、これはいい味ですね。いい塩按配ですね、これは旨い。君たちも食べてみろ』
トリタスは浜衆たちにも勧めた。浜衆たちもその肉の味に『うん、旨いっ!』 と舌鼓を打った。
パリヌルスがトリタスに声をかけた。
『トリタス、実を言うとな、この五日前のことだ。俺の知り合いの交易やっている奴が浜へ来て、交易の話が持ち上がったのだ。お前が、いま、口にした肉は俺たちが作った魚の干物と物々交換した物なのだ。その交易でアーモンドを取り引きした。こちらの期待した以上のいい値で取り引きした。先程の船は、そのときに受注したものだ』
『ほっほう~、そのようなことがあったのですか。砦の浜に船の出入りがあったとは浜衆から聞いていましたが、そうだったのですか。交易の船が次に来るのはいつ頃でしょう?パリヌルス様』
『交易の船が、今度、浜に来るのは、1ヵ月半後の予定だ』
『そうですか。私たちにも交易のチャンスをいただけませんか。実はアーモンドもなんですが、小麦があります。それにこれから、海が豊漁の季節となります。魚がうまくなる季節です。何とかその便宜をはかっていただけませんか、お願いします』
トリタスは、パリヌルスに頼んだ。