五番船のオロンテスは、曳航している舟艇を使って浜を目指した。彼は軍船の状態を見ながら、浜に100メートル以内までに接近していた。
浜に着いたオロンテスは、舟艇の者たちに指示を出した。
『おうっ、まずは、副長のセレストスに伝言だ。船を4分の1スタジオン(約50メートル)くらいまで浜に接近させろといってくれ。それから、君たちにしてもらいたいことは、五番船、六番船の者たちを上陸させてもらいたい。それともうひとつ、副長のセレストスに言って、夕めしと明朝の朝めしの食材を浜へ運ぶように行ってくれ、いいな。頼むぞ』
『判りました』
短い返事を返して、彼らはオロンテスの指示した作業に向けて浜を後にした。
彼らの上陸した浜は、人跡のない荒れた浜であった。海の広がりの続く湾内のはるか遠くに四、五点の灯りの見える程度の静寂の浜であった。
上陸した彼らが最初にした作業は、そこいら周辺に散在している木の枝や木片の類を集めたことであった。またたく間に充分量が集まった。各所に焚き火が燃えた。浜は明るく賑わいを見せた。
焚き火の炎は彼らの心を安堵へと導いていく。この風景の中のアエネアスとイリオネスは、彼らの安堵こそ安心であった。二人は焚き火を囲んでいる者たちのところを巡り今日の労苦をねぎらった。
浜に着いたオロンテスは、舟艇の者たちに指示を出した。
『おうっ、まずは、副長のセレストスに伝言だ。船を4分の1スタジオン(約50メートル)くらいまで浜に接近させろといってくれ。それから、君たちにしてもらいたいことは、五番船、六番船の者たちを上陸させてもらいたい。それともうひとつ、副長のセレストスに言って、夕めしと明朝の朝めしの食材を浜へ運ぶように行ってくれ、いいな。頼むぞ』
『判りました』
短い返事を返して、彼らはオロンテスの指示した作業に向けて浜を後にした。
彼らの上陸した浜は、人跡のない荒れた浜であった。海の広がりの続く湾内のはるか遠くに四、五点の灯りの見える程度の静寂の浜であった。
上陸した彼らが最初にした作業は、そこいら周辺に散在している木の枝や木片の類を集めたことであった。またたく間に充分量が集まった。各所に焚き火が燃えた。浜は明るく賑わいを見せた。
焚き火の炎は彼らの心を安堵へと導いていく。この風景の中のアエネアスとイリオネスは、彼らの安堵こそ安心であった。二人は焚き火を囲んでいる者たちのところを巡り今日の労苦をねぎらった。
