パリヌルスは、話を続けた。
『いま、オキテスが言ったように途中に立ち寄る島がない、大洋のど真ん中をただひたすらに南下して行く着く先がミコノス島だ。いま、俺の言えることは順調に航海を続けることが出来ての話だ。軍団長はどのように思われますか。時間をかけてもいいから、できるだけ危険を避けてクレタ島に向けて航海を続けたい。そのように考えています。私がここに至るまでに考えたことは、、、、』
言葉を切って一同を見回した。
『軍団長、いま、船に乗っている者たち全員がひとりも欠けることなくクレタ島に行き着くこと、その方策に時間をかけて検討してはどうかと考えています』
イリオネスが腕を組んで、じいっと考え込む姿がそこにあった。
『パリヌルス、お前、そのように考えているのか。その考えは大切なことだ。建国、船出、そのことで熱くなってのぼせ頭から、その考えが抜け落ちていたと思う。一時も早くミコノス島に行きたい。その思いで頭が一杯であったように思う。今なら間に合う、もう一度このことについて慎重に考えてみよう。俺は統領を呼んでくる』
イリオネスは立ち上がり、アエネアスの寝所へと向かった。
『いま、オキテスが言ったように途中に立ち寄る島がない、大洋のど真ん中をただひたすらに南下して行く着く先がミコノス島だ。いま、俺の言えることは順調に航海を続けることが出来ての話だ。軍団長はどのように思われますか。時間をかけてもいいから、できるだけ危険を避けてクレタ島に向けて航海を続けたい。そのように考えています。私がここに至るまでに考えたことは、、、、』
言葉を切って一同を見回した。
『軍団長、いま、船に乗っている者たち全員がひとりも欠けることなくクレタ島に行き着くこと、その方策に時間をかけて検討してはどうかと考えています』
イリオネスが腕を組んで、じいっと考え込む姿がそこにあった。
『パリヌルス、お前、そのように考えているのか。その考えは大切なことだ。建国、船出、そのことで熱くなってのぼせ頭から、その考えが抜け落ちていたと思う。一時も早くミコノス島に行きたい。その思いで頭が一杯であったように思う。今なら間に合う、もう一度このことについて慎重に考えてみよう。俺は統領を呼んでくる』
イリオネスは立ち上がり、アエネアスの寝所へと向かった。