夕食を終えた船長、副長たちが集まった。
『おっ、アンテウス、六番船の乗組員の中にマリトロスがいるだろう。彼を呼んできてくれ』
『判りました』
程なく全員が顔をそろえた。アエネアスもイリオネスも同席している。パリヌルスは全員を見渡した。
『諸君っ、出航に関しての打ち合わせを行う。明日の航海に備えて船団の態勢を変える。しっかり聞いてくれ。その態勢に準じて、人事の編成も変わる、いいな。これらの編成は、我々が知っていない海域を航海することと、もうひとつ、我々が知っていない土地を訪ね停泊する。それ故にだ、いつ、どこで、どのような、未知なる危機に遭遇するかも知れない。それらにこの態勢でもって対処する。判ったな』
彼は、ここで言葉を切って、一同と目を合わせた。彼らの眼差しは、薄暮のなかで異様に耀いていた。
『では伝える。編成について出航順に説明していく。説明にはいる前に伝えておくことがひとつある。二番船に乗り組んでいる者たち全員は六番船に乗り組む。六番船の者たちは二番船に乗り組む。乗り組みの交替である。いいな。六番船の船長はオキテス隊長、副長はアミクス、六番船に従う、また、先導する舟艇の艇長はギアスが努める。六番船には統領、軍団長、アンキセス、ユールス、アカテスも乗る。この二船は明朝一番にこの浜を離れ、デユロス島に向かう。それはデユロスにおいて、統領が果たすべき用向きがあるからである。判ったな』
『おっ、アンテウス、六番船の乗組員の中にマリトロスがいるだろう。彼を呼んできてくれ』
『判りました』
程なく全員が顔をそろえた。アエネアスもイリオネスも同席している。パリヌルスは全員を見渡した。
『諸君っ、出航に関しての打ち合わせを行う。明日の航海に備えて船団の態勢を変える。しっかり聞いてくれ。その態勢に準じて、人事の編成も変わる、いいな。これらの編成は、我々が知っていない海域を航海することと、もうひとつ、我々が知っていない土地を訪ね停泊する。それ故にだ、いつ、どこで、どのような、未知なる危機に遭遇するかも知れない。それらにこの態勢でもって対処する。判ったな』
彼は、ここで言葉を切って、一同と目を合わせた。彼らの眼差しは、薄暮のなかで異様に耀いていた。
『では伝える。編成について出航順に説明していく。説明にはいる前に伝えておくことがひとつある。二番船に乗り組んでいる者たち全員は六番船に乗り組む。六番船の者たちは二番船に乗り組む。乗り組みの交替である。いいな。六番船の船長はオキテス隊長、副長はアミクス、六番船に従う、また、先導する舟艇の艇長はギアスが努める。六番船には統領、軍団長、アンキセス、ユールス、アカテスも乗る。この二船は明朝一番にこの浜を離れ、デユロス島に向かう。それはデユロスにおいて、統領が果たすべき用向きがあるからである。判ったな』