乗船したオキテスは、出航の号令を発した。
『一同、いいな。出航する。帆を揚げっ!漕ぎかた始めっ!』
彼は号令を発しながら舟艇を見ている、オキテスの大声は舟艇にも届いていた。舟艇は六番船の右前方にいた。彼らは、センターの帆、それに船尾の三角帆も揚げていた。風を受けて海面をすべるように航走し始めていた。櫂の使用は必要ないらしい。。
六番船の船上では、統領、軍団長、アカテス、ユールス、そしてオキテスが手を振っていた。アミクスはというと船上を飛び回っていた。漕ぎかたをリードする木板の打音は調子を伝えていた。
海面を泡立てる櫂、白く航跡を残して遠ざかっていった。
浜にいるパリヌルスは、一番、二番、三番船を見ながら、オロンテスの五番船、四番船に出向いた。
『お~お、オロンテス、ご苦労。どうだ、出航はできるか』
『四番船は、もう海に入りました。五番船はこれからです。助っ人を頼みます』
『判った』
パリヌルスは、大声をあげて一番から三番船の者たちを呼び寄せた。彼らは、浜に座している五番船に一斉に取りついた。
船をズリ動かす掛け声があがる。掛け声は黎明のときを迎えつつある浜の静けさを裂いた。
五番船は難なく海に浮かんだ。
『一同、いいな。出航する。帆を揚げっ!漕ぎかた始めっ!』
彼は号令を発しながら舟艇を見ている、オキテスの大声は舟艇にも届いていた。舟艇は六番船の右前方にいた。彼らは、センターの帆、それに船尾の三角帆も揚げていた。風を受けて海面をすべるように航走し始めていた。櫂の使用は必要ないらしい。。
六番船の船上では、統領、軍団長、アカテス、ユールス、そしてオキテスが手を振っていた。アミクスはというと船上を飛び回っていた。漕ぎかたをリードする木板の打音は調子を伝えていた。
海面を泡立てる櫂、白く航跡を残して遠ざかっていった。
浜にいるパリヌルスは、一番、二番、三番船を見ながら、オロンテスの五番船、四番船に出向いた。
『お~お、オロンテス、ご苦労。どうだ、出航はできるか』
『四番船は、もう海に入りました。五番船はこれからです。助っ人を頼みます』
『判った』
パリヌルスは、大声をあげて一番から三番船の者たちを呼び寄せた。彼らは、浜に座している五番船に一斉に取りついた。
船をズリ動かす掛け声があがる。掛け声は黎明のときを迎えつつある浜の静けさを裂いた。
五番船は難なく海に浮かんだ。
