『ギアス、お前に言っておきたいことがある。艇長としてやってもらいたいこと、そして、操船についてだ。オキテス船長からも話はあると思うが、お前の役務は、ミコノス島の住人を装って統領の座乗している六番船を案内することだ。武器は目立たぬように身につけていること、部下もそれにもとづいて従わせることだ。判ったな。あくまでも、統領の身辺警護だ。それから、舟艇は小型でありながら外洋も航行できるように出来ている。その上、身軽な船に出来ている、船速は極めて出易い。乗員は20人余りだ。外洋では、波が荒いと波にあおられて航走の安定度は高いとは言えない。それをふまえて操船してくれ。以上だ』
『判りました』
パリヌルスは、打ち合わせに抜けがないか、かえりみていた。
『おう、パリヌルス、ご苦労』
『おう、オキテス、打ち合わせに抜けがなかったか、ふりかえっている。どうだった』
『抜けはなかった。では、明朝な』
二人のいるところへイリオネスが寄って来た。
『パリヌルス、明朝の段取り、しかと心得た。ご苦労であった。頼んだぞ』
オロンテスの姿を目にしたパリヌルスは大声をあげた。
『お~い、オロンテスっ!』
『はっ、はいはい、何ですか』
『焼きあがったパンと副菜のことだ。明朝、各船に配るのか?』
『その段取りですが』
『俺の考えでは、出来上がっている分を、二、三日分と言うことで、人数に割り当てて全て配ってしまえ。全員が浜で一緒にに過ごせるようになるのは早くて明後日の夜、何かがあれば、もっと遅れるかもしれない』
『言われる通りかも知れないですね。理由を伝えて、全て配分してしまいます』
『いいだろう、そのようにしてくれ』
彼は緊迫した思考で決断を伝えた。
『判りました』
パリヌルスは、打ち合わせに抜けがないか、かえりみていた。
『おう、パリヌルス、ご苦労』
『おう、オキテス、打ち合わせに抜けがなかったか、ふりかえっている。どうだった』
『抜けはなかった。では、明朝な』
二人のいるところへイリオネスが寄って来た。
『パリヌルス、明朝の段取り、しかと心得た。ご苦労であった。頼んだぞ』
オロンテスの姿を目にしたパリヌルスは大声をあげた。
『お~い、オロンテスっ!』
『はっ、はいはい、何ですか』
『焼きあがったパンと副菜のことだ。明朝、各船に配るのか?』
『その段取りですが』
『俺の考えでは、出来上がっている分を、二、三日分と言うことで、人数に割り当てて全て配ってしまえ。全員が浜で一緒にに過ごせるようになるのは早くて明後日の夜、何かがあれば、もっと遅れるかもしれない』
『言われる通りかも知れないですね。理由を伝えて、全て配分してしまいます』
『いいだろう、そのようにしてくれ』
彼は緊迫した思考で決断を伝えた。
