船団の先頭を行くオキテスの六番船と舟艇、後続の三船はミコノス島の南側を西に向けて航走することになっていた。
先頭の二船はデユロス島の東側の浜へ、後続の三船はミコノス島の西南端のデユロス島への至近の浜へ向かうのである。
太陽は海へ没するときを迎えていた。
前を行く二船、後続の三船は、ミコノス島を右手に見ながら南に向けて進んでいた。もう程なく進路変更地点に到達するはずである。
船上のパリヌルスは、五番船と四番船が順調に海路を進んでいるかを気にかけていた。日暮れの海上には船影を見かけないが島民が浜から、この船団を見ているに違いないと感じていた。
パリヌルスは副長のカイクスを呼んだ。
『カイクス、前を行く二船と我々の三船は、もっと間隔をあけよう。船速を落とす指示を出してくれ』
この頃には宵が進み暗くなりつつあった。船団は、進路変更地点にさしかかっていた。
パリヌルスの頭中には、この海域で何事が起きようとも間違うことなく対処できる構想が出来上がっていた。如何なる事態が発生しようとも切り抜ける技術もあり、覚悟も出来ていた。その分、宵闇の中を注意深く波を割って進んだ。
船団を率いる者として大胆であるとともに沈着であった。
先頭の二船はデユロス島の東側の浜へ、後続の三船はミコノス島の西南端のデユロス島への至近の浜へ向かうのである。
太陽は海へ没するときを迎えていた。
前を行く二船、後続の三船は、ミコノス島を右手に見ながら南に向けて進んでいた。もう程なく進路変更地点に到達するはずである。
船上のパリヌルスは、五番船と四番船が順調に海路を進んでいるかを気にかけていた。日暮れの海上には船影を見かけないが島民が浜から、この船団を見ているに違いないと感じていた。
パリヌルスは副長のカイクスを呼んだ。
『カイクス、前を行く二船と我々の三船は、もっと間隔をあけよう。船速を落とす指示を出してくれ』
この頃には宵が進み暗くなりつつあった。船団は、進路変更地点にさしかかっていた。
パリヌルスの頭中には、この海域で何事が起きようとも間違うことなく対処できる構想が出来上がっていた。如何なる事態が発生しようとも切り抜ける技術もあり、覚悟も出来ていた。その分、宵闇の中を注意深く波を割って進んだ。
船団を率いる者として大胆であるとともに沈着であった。
