パリヌルスが歩を運ぶ、ながら考える、戦闘場面を思い浮かべる、刀槍を構えて敵と対峙する、周りは闇とはいかないまでも暗い、刃を交えて味方を失いたくはない、傷を負わせたくわない、大切な兵たちである。
彼は、やっとの思いで一案にたどり着いた。
兵士ら全員の両の手首に白い布を巻かせることにした。これで味方同士の判別がつく、味方を見誤ることを防げるとした。
張り番を担当する兵士らにも、これを採用することにした。
彼は、空を見る、太陽の位置を確かめる、時を計った。二番船の者たちが、もう、そろそろ作業を終えて帰ってくる頃合いである。彼は一同が戻ってくるのを待った。
リナウスが撃剣訓練の場から帰ってくる、彼はリナウスに声をかける。
『おう、リナウス、ご苦労!』
『あっ!隊長。何か用件でも?』
『おう、リナウス、今夜から、建造の場を野営でもって守備の任務に就くことになった。隊を編成してこれに当たる。解るな』
『了解しました』
『隊を編成する要領を説明する。聞いてくれ。二番船の者たちが帰ってくるのを待つ!』
『解りました』
『待っている間に要領の説明をする。リナウス、隊はこのように編成する』
彼は、木板に簡単に書きつけた組織図を見せて口を開いた。
『リナウス、お前は、大隊長の任について、隊全体と小隊を指揮管理する。解ったな。全員が戻ってきたら、総員数を数えて10隊を組織してくれ。解ったな、なにか質問があるかな?』
『いえ、ありません』
『全員が戻ってきたら、隊長格の者を10人集めるのだ。人選はお前に一任だ。そこで俺が、集まった隊長格の者たちに任務と野営要領、敵との交戦要領を伝える』
『解りました』
二人は一同が戻ってくるまでの間、雑談を交わして過ごした。
ほどなく全員が戻ってくる、リナウスの隊長格の人選も終わり、彼らは集合した。
『パリヌルス隊長、隊長格の者たちが集合しました』
『おう、ご苦労。リナウス行こう』
リナウスに選ばれた10人の者たちの集まっているところは、浜からそう遠くない草地である。
パリヌルスが一同を見まわし声をかける。
『おう、諸君、ご苦労!君らが立っていてはなんとなく話しづらい、腰をおろしてくれ』
彼らは、パリヌルスを中心にして半円状に草の上に腰をおろした。パリヌルスが口を開いた。
彼は、やっとの思いで一案にたどり着いた。
兵士ら全員の両の手首に白い布を巻かせることにした。これで味方同士の判別がつく、味方を見誤ることを防げるとした。
張り番を担当する兵士らにも、これを採用することにした。
彼は、空を見る、太陽の位置を確かめる、時を計った。二番船の者たちが、もう、そろそろ作業を終えて帰ってくる頃合いである。彼は一同が戻ってくるのを待った。
リナウスが撃剣訓練の場から帰ってくる、彼はリナウスに声をかける。
『おう、リナウス、ご苦労!』
『あっ!隊長。何か用件でも?』
『おう、リナウス、今夜から、建造の場を野営でもって守備の任務に就くことになった。隊を編成してこれに当たる。解るな』
『了解しました』
『隊を編成する要領を説明する。聞いてくれ。二番船の者たちが帰ってくるのを待つ!』
『解りました』
『待っている間に要領の説明をする。リナウス、隊はこのように編成する』
彼は、木板に簡単に書きつけた組織図を見せて口を開いた。
『リナウス、お前は、大隊長の任について、隊全体と小隊を指揮管理する。解ったな。全員が戻ってきたら、総員数を数えて10隊を組織してくれ。解ったな、なにか質問があるかな?』
『いえ、ありません』
『全員が戻ってきたら、隊長格の者を10人集めるのだ。人選はお前に一任だ。そこで俺が、集まった隊長格の者たちに任務と野営要領、敵との交戦要領を伝える』
『解りました』
二人は一同が戻ってくるまでの間、雑談を交わして過ごした。
ほどなく全員が戻ってくる、リナウスの隊長格の人選も終わり、彼らは集合した。
『パリヌルス隊長、隊長格の者たちが集合しました』
『おう、ご苦労。リナウス行こう』
リナウスに選ばれた10人の者たちの集まっているところは、浜からそう遠くない草地である。
パリヌルスが一同を見まわし声をかける。
『おう、諸君、ご苦労!君らが立っていてはなんとなく話しづらい、腰をおろしてくれ』
彼らは、パリヌルスを中心にして半円状に草の上に腰をおろした。パリヌルスが口を開いた。