ひらりん気まま日記

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映画『エール!』

2015-11-15 19:45:55 | 映画
11/13
ろうの家族(両親と弟)を持つ健聴の娘が歌の才能を見いだされて、両親との葛藤に悩みながらも、音楽の道に進んでいくという映画。
フランス映画というと象徴性があるというか、何でこんなところにこんなシーンが?てなことがよくあるので苦手だけど、これはふつうに映画です。
聴覚障害者家庭や手話コミュニケーションについて上手く描かれている。
聞こえない家族と外部との手話通訳者として欠かせない存在のポーラは、音楽や歌を認めてもらいにくい家庭環境のなかで、自分の将来をどうやって見つけていくか模索する。
市長選出馬するという父親、騒々しいけれど愛情たっぷりの母親、コーラス部のイケメンクラスメイト、歌の才能を見出してくれた学校の先生、仲良しの女友達、フランス的にませた弟。
だいぶ前の「ビヨンド・サイレンス」と同じような内容で、フランス風にちょいと小粋にはなっているが、ストーリー的にはごくまっとうなお話で、正直、こんなありそうな話を正統的にまとめ上げて、何でこんなに評価がいい?
きっと、健聴者が見ると、感動的内容なんだろうと思う。
リズムと音色はわかっても、メロディがわからない私には歌も中途半端な分、感動も半端なのかも。
私的に興味深かったのは、あ、フランス手話の「海」は横で波を表すだとか、「好き」(投げキッスみたいな)の手話は日本語の好きと似てるなぁとか。
ポーラがパリで試験の際、ステージで歌うシーンではちょっとしたしかけがある。
うんうん、聞こえないって、こんな感じなんよねぇ。
そして、歌といっしょにポーラの手が自然に動いて、両親は気持ちを共にできるのである。