メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

キングスマン

2016-05-25 21:40:35 | 映画
キングスマン(Kingsman The Secret Service、2014英、129分)
監督:マシュ-・ヴォーン 原作:マーク・ミラー
コリン・ファース(ハリー)、マイケル・ケイン(アーサー)、タロン・エガートン(エグジー)、マーク・ストロング(マーリン)、サミュエル.L.ジャクソン(ヴァレンタイン)、ソフィア・ブデラ(ガゼル)、ソフィー・クックソン(ロキシー)
 
スパイ・サスペンス映画、それもシリアスなものより娯楽志向のものに通じる似たような形をいくつか引用(パロディというほどではないが想起させる形)している。そして場面展開、アクション場面のスピードは相当なもので、飽きがこないということはできる。
 
「007」シリーズによく出てくる世界を思うままにあやつろうとする集団とその統領(ヴァレンタイン)は、通信事業者としてうまいことを言い、SIMカードを無料で配る。そしてそれを心理学的に操って世界を恐怖の騒動に陥れ、人の選別を行おうとする。それをつぶそうとするのがイギリスの秘密騎士団(アーサー王騎士団まがい)で、ハリーは高級スーツの仕立て屋の顔を持つが、嘗て己の失敗で死なせてしまった男の息子をスカウトし、何人かの中で訓練・選別を進める中で、敵に立ち向かっていく。
 
そこで引用されている、背景を思い浮かべさせるシリーズは、会話の中で略称JBとはとして名前が出てくるもの、つまりジェームズ・ボンド、ジェイソン・ボーン(つまりボーン・アイデンティティ)、ジャック・バウアー(つまり24)が中心で、それらをCGを駆使しておもしろおかしく見せる。そういえば遺児エグジー役のタロン・エガートンはその風貌がジェイソ・ボーン役のマット・デイモンに似ている。
 
これでもかという場面が長く、多彩な動きはいいのだが、ちょっと子供っぽいというか、それはないだろう、こんなにアクションを続けるスタミナは変、という感は出てくる。
 
映倫 R+15は戦闘シーンの残虐性(マンガ的ではあるが)によるもの。
 
コリン・ファース、この人は本来ドジ、コキュなどの面をもった役柄で精細を放っていた(変ないい方だが)。今回はスマートでかっこいい役、それでも表向き仕立て屋というところでこの人になったと想像する。





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