ジェーン・バーキンのサーカス・ストーリー(36 Vue Du Pic Saint-Loup / Around A Small Mountain、2009仏・伊、84分)
監督:ジャック・リヴェット
ジェーン・バーキン、セルジオ・カステリット、アンドレ・マルコン、ジュリー=マリー・パルマンティエ
後ろに荷物用の車両を付けた車を運転している女(バーキン)、車が故障して行き交う車に助けを求めているところにイタリア人の男が車を止め、直してやる。女は、15年前に何かわけあって、父親が主宰し妹もその一員のサーカスを離れたが、父親の死後戻ってきたばかりのもよう。
男は女が気になってサーカス団に出入りするようになり、その中で、何人かの過去が少しずつ明かされていく。男は女に思いを話すが、、、
脚本がよくできていて、一つ一つの場面で台詞も描写も最小限というか足りないくらいで次に変わっていくのだが、見ている方が想像をめぐらして補間していくのはそう難しくないし、楽しみにもなっている。
道化の人たちのやりとり、その本質をついた会話が面白い。
芸の練習なのか、本番なのか、よくわからないシーンが多いが、それは観客を映さないからで、経費節約というと失礼だが、見る方の集中に効いているかもしれない。
結末はあまりどうということないのだが、人々の人生こんなものか、という困難と安堵。
ジェーン・バーキン、まずまずだが、そろそろ外面的な年齢を考えた方が、、、
女の車は三菱のパジェロだが、まだ新しそう。今の日本車でこういう故障は起こりそうにないけれど。
男の車はポルシェのオープントップで、停車して男が普通に出てくる時間内に自動でトップがたたまれる。これならオープンもいいかと思う。
サーカス団に帰ってきた女が久しぶりに綱渡りの練習をするシーンがある。芝生みたいなところの50cmほど上なのだが、どうやって撮ったのだろうか。ジェーン・バーキン、本当に出来たりして、まさか!