メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

glee 地デジで放送開始

2012-04-06 17:34:38 | テレビ番組

glee(米国TVドラマ)が4月7日(土)22時55分からNHK Eテレで放送を始める。
すでに昨年BSで放送され、この3月には続編のglee2がやはりBSで一週間ほどでまとめて全部というかなり乱暴なオンエアがされた。

 

それはともかく、今回は録画も残して、ゆっくり楽しもうと思っている。

 

gleeは日本のグリークラブの連想から、合唱団のことと思っていたが、むしろミュージカルのコーラス・グループといったほうがよく、ダンスもかなりやるし、レパートリーもこのドラマでは半世紀以上前のジャズのスタンダード・ナンバーから、その後のロック、リズム・アンド・ブルースのヒット曲、最近のものではレディ・ガガ、フローレンス・アンド・ザ・マシーンまで、実に広い。

 

高校生の部員たちは、アメリカで生活している多くの人種、そして性的嗜好、様々なハンディキャップを持つものを網羅している。アメリカの映画やドラマではこういう風にバランスをとることが暗黙のルールになっているのでは、と最近想像している。

 

そして、ヒーロー、ヒロイン的な性格の役は皆無、みなかなりいやな面を持っていて、好感度は低い。そしてドラマ自体としては、最近の日本のドラマと比べても下品でくだらない。
それでも、各編何度も出てくる歌の場面では、それがすぱっとなくなる。それが一つの狙いなんだと思う。

 

この人たちはプロだそうだが、始まった当初から有名な人たちではないようで、ここらがアメリカのレベルの高さだろうか。

 

次から次へと出てくる歌の中に、魅力を発見できるものがいくつもあって、ヴォーカルを習っている身としては、今後の課題曲を選ぶ際、選択肢が広がるのは楽しい。


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コッペリア(パリ・オペラ座バレエ)

2012-04-05 18:09:17 | 舞台
ドリーブ作曲「コッペリア」
コーエン・ケッセルス指揮 コロンヌ管弦楽団、演出・振付:パトリス・バール
ドロテ・ジルベール(スワニルダ)、ジョゼ・マルティネス(コッペリウス)、マチアス・エイマン(フランツ)、ファブリス・ブルジョワ(スパランツァーニ)
2011年3月22日、24日、28日 パリ・オペラ座ガルニエ宮 2012年2月 NHK BS 放送録画
 
このコッペリアも見るのは初めて。バレエに詳しい知人がこの作品は是非見た方がいいと勧めていたのを思い出す。なるほどである。
 
これまでは大人の男が見るものかなという先入見を持っていて、序曲と最初の場面のワルツは、それぞれ単独でもプロムナード・コンサートなどで演奏され、すぐ耳につく名曲なのだが、そうであればあるほど多分それだけと思っていた。
 
話はかなり怪奇ファンタジー風で、嘗ての恋人を忘れられないマッド・サイエンティスト(?)のコッペリウスの下にいるスパランツァーニが悪計をたくらみ、皆に好かれているスワニルダを連れてきて、マインド・コントロールというのだろうか、まさにコッペリアにしたてるが、最後はスワニルダを好きなフランツが救い出す、というもの。
 
やはり、見ものはその魔術というか、それに関係した部分で、オペラ座のエトワールが演じるスワニルダがコッペリアになっていき、様々なダンスを繰り広げる。彼女は出ずっぱりのようなものだが、フランス人にしては日本人にも親しめる風貌、体型で楽しめる。
ドロテ・ジルベールとしてはエトワール冥利につきる役だろう。
 
そして男性では恋人フランツよりもやはりコッペリウスの方が見せ場はあって、ジョゼ・マルティネスは長身をいかし、影をうまくつくっている照明と相まって見る者をひきこんでいく。おそらく女性ファンが多いだろう。

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眠りの森の美女(ボリショイ・バレエ)

2012-04-03 11:05:50 | 舞台
チャイコフスキー:バレエ「眠りの森の美女」
指揮:ワシーリ・シナイスキー、原振付:マリウス・プティバ、改訂振付:ユーリ・グリゴローヴィチ
スヴェトラーナザハロワ(オーロラ姫)、デーヴィッド・ホールバーグ(デジレ王子)、マリア・アラシュ(リラの精)
モスクワ・ボリショイ劇場 2011年11月16日、20日 劇場新装記念公演
NHK BS 2012年2月 放送録画
 
最近まであまりバレエを見なかったせいもあるが、同じチャイコフスキーでもドラマ性からも印象が強い「白鳥の湖」、名曲ぞろいの「くるみ割り人形」と比べ、それほど見たいという気は起らなかった。
今回見てみると、これは個々の場面の個々の演技を楽しむもので、全体の流れとか、チャイコフスキーとしては地味な音楽などにこだわってもしょうがない。
 
物語の筋としても、王女が生まれてそのお祝いに招かれなかった悪の精が針に刺されて死ぬという呪いをかけるが、リラの精が死なずに100年眠ることに変え、そのとおりになり、100年後現れた王子のキスで生き返り、結婚の祝いとなって、この話以外のシャルル・ペロー童話集にある猫、シンデレラ、赤ずきんなどのキャラクターが踊りを繰り広げる、というテーマパーク・プログラムのようなものである。
 
そういうものだと気楽に見れば、トップの二人はやはり見事なもので、ザハロワはアップで見ると少し年齢も感じるが、王子のキスで息を吹き返すところなど細かいところも見せる。そしてホールバーグは踊りの切れが抜群で、連続するグラン・ジュテなどまことに気持ちいい。
 
その他のソロや群舞でも、さすがボリショイというのだろうか、後者など身長、体型特に脚の筋肉のつきかたなどが見事にそろっていて、ダンスとしても効果が大きい。
最近のダンサーは昔のようにガリガリの人はいないようで、細くてもアスリート体型に近い。これでうまく踊れるのならこっちのほうがいい。 
 
こういうものはやはり一度見ておくものだ。

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