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きらり

ありふれた日常 part4(2/14)

2013-02-18 23:05:37 | 山コンビ ありふれた日常

[過ぎてしまいましたが…]






「今日って2月14日だったよね?」
夕食も風呂も済ませ、後はもう寝るだけという状態になっても
まだ恒例のものが智さんから貰えておらず
つい確認するかのように聞いてみる。


「…そうだね」
ちょっとの間をあけて、智さんは静かにそう言った。
「…今年はもしかして、、ナイ とか?」
その低いテンションが気になりつつ、恐る恐る聞いてみる。


「あるよ」
智さんはそう言ったかと思うと、立ち上がって
それらしきものを取りに行った。
そして戻ってくると可愛らしくラッピングされたものを差し出した。


「何だ〜。やっぱ用意してくれていたんだ〜。
嬉しいよ、ありがと〜」
相変わらずのテンションの低さが気にはなったが、
智さんから受け取ると、ぎゅっとその身体を抱きしめた。


やっぱりほかの誰からでもない、智さんからのものが
一番なんだよね、と思いながらそのまま
その唇にキスをしようとしたら手で塞がれてしまう。


「……えっ? ダメなの?」
軽くショックを受けつつそう尋ねると
智さんはうんと頷き、まっすぐな目で見つめる。


「……?」
今日はテンションも低いし(まあ、いつもそんなに高くもないけど)
何か怒らせるような事をしちゃったっけ?
そんな事を考えていたら
智さんの手が伸びてきて両手で顔を包みこんだ。


「……な、何?」
智さんは無言のまままっすぐな目で見つめる。
「あの、智くん?」
話しかけても智さんは相変わらず両手で顔を包み込んだまま無言のままでいる。


「……かお」
そしてようやく口が開いたかと思ったら一言だけそう言った。
「……うっっ。」
確かに最近ちょっと、とは思っていたが
「…これは役づくりなの?」
智さんは両手をそのままの状態にしたまま
真面目な顔でそう聞いてくる。


「……うっ」
何も言えなくて言葉に詰まっていると
「ま、いいけど。
翔くん、仕事大変そうだもんね」
そう言ったかと思ったらゆっくりと顔を近づけてきて
唇にちゅっとキスをした。


「でも翔くんは、しゅっとしている方がかっこいいよ」
唇が離されると、そう言って笑った。
そしてゆっくりと腕が伸びてきて首に回された。
「今年はね、作ったんだよ」
腕を首に回したまま智さんは嬉しそうにそう言った。


「…え?マジで?」
もしかして手作りってヤツ?
その思いがけない言葉に先程のテンションから一転、
一気にテンションが上がった。


「んふふっ。ほんと」
智さんは可愛らしい顔でそう言って笑った。
「え?ほんと?ちょっと見せて?」
智さんが首に手を回してくれているのをほどくのも
もったいないと思いつつどうしても中が見たくなりそう言った。


そしてその可愛らしい包を開けると智さんらしい
凝った作りのチョコレートが入っていた。
「……コ レ?」
いつの間にこんな事?と思いながらも嬉しくて言葉が出ないでいると
「翔くん忙しそうだから元気になってもらおうと思って」
そう言って智さんはニッコリと笑った。


「ありがと、智くん。大好きだよ」
智くんだって忙しいのは一緒なのに、そう思いながら
ぎゅっとその身体を抱きしめると
「あ、でも、あまり食べ過ぎないでね?」
心配そうにそう言ってきた。


「ふふっ。大丈夫。
智くんからのしか全部は食べないし」
その言葉に苦笑いをしながらもそう言って、
もう一度ぎゅっと包み込むように抱きしめると
そのまま深いキスをした。